今日のお昼ご飯は、全国チェーンではない地元の飲食店へ行ってきました。
以前から人気のお店なのですが、店内を見渡すと若い従業員さんがたくさん働いています。アルバイトなのか社員なのかは分かりませんが、今はどこの業界も人手不足と言われる時代。それだけの人数を確保できているだけでも「すごいな」と感じながら食事をしていました。
そんな店内で目に留まったのが、「当店のお米は私たちが作っています」という案内です。レジ横には販売用の5kgほどのお米まで並べられていました。
飲食店が自分たちで使う主力食材を生産するというのは、実は珍しい話ではありません。
自社で生産できることには大きなメリットがあります。
市場で品薄になっても、自社で収穫できていれば安定して提供できますし、中間業者を介さない分だけ利益率も高めやすくなります。さらに、「自分たちが育てたお米を提供しています」というストーリーは、お店への信頼や安心感にもつながります。
もちろん良いことばかりではありません。
天候不順や病害虫などで収穫量が減れば、自社生産にかけたコストがそのまま損失になる可能性があります。普段から仕入れをしていなければ、急に代替の仕入先を探すのも簡単ではありません。
それでも、このような取り組みを続けている企業は少なくありません。
こうした会社を見ていると、本業だけではなく関連する事業へ少しずつ広げながら、自社の強みを増やしているように感じます。そして、その積み重ねが会社の魅力となり、人材確保や集客にもつながっているのでしょう。
一方で、これから新しく事業を始める人はどうでしょうか。
個人事業として、自分一人が生活できるだけの仕事を作るのであれば、努力次第で十分可能だと思います。
しかし、「会社を大きくしたい」「従業員を雇いたい」「別事業にも挑戦したい」と考えた瞬間、一気に難易度が上がります。
まず必要になるのは、人材です。
どれだけ良い事業計画があっても、一緒に働いてくれる人がいなければ事業は拡大できません。そして、その人が「この会社で働きたい」と思える魅力や信頼も必要になります。
さらに今回のお店のように農業まで広げようと思えば、今度は土地の確保という問題もあります。
条件の良い土地は既に先行している企業や農家が押さえていることが多く、空いている土地は立地や条件が良くなかったり、地主さんとの長年の信頼関係が既に出来上がっていたりします。
後から参入する人ほど、不利な条件からスタートしなければならないケースも珍しくありません。
つまり、新規参入というのは「商品を作る力」だけではなく、「人を集める力」「土地や設備を確保する力」「地域との信頼関係を築く力」まで求められるということになります。
改めて考えると、今まで事業を大きくしてきた経営者の方々は本当にすごいですね。
私自身も独立を考えたことはありますが、今でもイメージしているのは自分一人で完結できる規模です。
人を雇い、育て、会社を大きくしていくノウハウは持っていませんし、それが一番難しい部分だと感じています。
もちろん個人事業でも十分成功と言える形はあります。
ですが、何十人、何百人という人を雇い、さらに別事業へと広げていく企業を見ると、その裏には私たちが見えていない苦労や積み重ねが数え切れないほどあるのでしょう。だからこそ、既存企業が持つ『人材』『信用』『集客』は何より大きな資産なんだと感じました。
今日のお店を見ていて、「美味しいご飯だったな」というだけではなく、「これだけの事業をここまで育てるって本当に大変なんだろうな」と改めて考えさせられた一日でした。