今年から運用が始まった「酷暑日」。
7月に入ってから各地で40℃以上を観測する日が増え、この言葉をニュースで見る機会も一気に増えました。
40℃といえば、人間なら高熱で病院に行くレベルの体温です。その温度の空気が街全体を覆っているわけですから、熱中症で倒れる人が続出するのも当然と言えば当然でしょう。
私自身も現場へ向かう途中、国道沿いの温度計で37℃を表示しているのを見たことがあります。
「今日は暑いなぁ」というレベルではなく、「よく倒れずに仕事しているな」と自分でも思うほどでした。
そんな中で思ったことがあります。
酷暑日という新しい言葉を作るなら、もう一つ決めなければいけない言葉があるんじゃないでしょうか。
それが「熱帯夜」の上位互換です。
現在は最低気温が25℃以上になる夜を熱帯夜と呼びます。
しかし最近では、夜になっても30℃前後から下がらない日も珍しくなくなってきました。
窓を開けても熱風しか入ってこない。
エアコンを切れば寝苦しく、付けっぱなしで寝ることを前提にしなければ眠れない。
昔の熱帯夜とは、少し意味合いが変わってきているように感じます。
では、30℃以上の夜を何と呼べばいいのでしょう。
「酷熱夜」でしょうか。
何となく字面が強すぎる気もします。
「超熱帯夜」なら意味は伝わりそうですが、少し安直な印象もあります。
昼との統一感を考えるなら「酷暑夜」という名前でも分かりやすそうですが、実際に採用されるかと言われると何とも言えません。
案外、数年後には気象庁が正式名称を発表して、「そう呼ぶんだ」とみんなが当たり前のように使っているのかもしれませんね。
考えてみれば、「猛暑日」という言葉も昔から当たり前にあったわけではありません。
そして今年は、その上として「酷暑日」が登場しました。
気候が変われば、それを表現する言葉も増えていく。
言葉というのは、その時代を映す鏡なのかもしれません。
昔、この言葉を決めていた人たちも、ここまで暑い夏が当たり前になるとは想像していなかったでしょう。
地球の歴史で見れば、本来は氷河期の時代とも言われています。
それなのに、現実には世界各地で40℃を超える暑さが観測され、日本でも「命に関わる暑さ」が毎年のようにニュースになります。
これまでの世界最高気温は、アメリカのデスバレーで観測された56.7℃と言われています。
以前は「そんな世界もあるんだ」という感覚でしたが、近年の異常気象を見ていると、「この記録もいつか更新されるんじゃないか」と思ってしまいます。
もちろん、その日が来ない方がいいに決まっています。
でも、猛暑日の次に酷暑日が生まれたように、熱帯夜の次の名前が必要になる日も、案外そう遠くない未来なのかもしれません。
皆さんなら、30℃を超えるような夜にどんな名前を付けますか?
数年後には、私たちが今考えている名前とはまったく違う呼び方が定着しているのかもしれませんね。