納めた消費税などの税金の使い道がオカシイ!という事での反対運動は理解できるのですが、今回言われていたのはインボイス制度の開始によって免税事業者だった方から課税事業者になるのがイヤだ!ということでの反対運動というニュースでした。
報道では「消費税を納めないといけなくなると収入が減って不安だから参加しました」と言われていました。
私たちの建設業でも同じで、職人さんは個人事業主で請負契約をしている方が多くいます。
クロス職人さんなんかでは、多くは同一条件であれば一律の単価設定がされており、1m〇百円みたいな設定が多いでしょう。その中で年間の売り上げが大きく【課税事業者】としてされている職人さんと、売り上げは大きく無く【免税事業者】としてされている職人さんは同じ金額で工事をしています。
その中で今回のニュースになっていたのは【免税事業者】で納税するべき消費税を制度上の都合で着服できる仕組みの【益税】となっていた部分が納税しないといけなくなるから収入が下がる!と言っていることです。
【課税事業者】として活躍されている職人さんが単価を上げて欲しいというのであれば理解できるのですが、【益税】が無くなるから単価を上げて欲しいというのはちょっといかがなものでしょう?
現状では消費税を工事費として支払いをしていなかった事業者が、インボイス制度に合わせて「今までの工賃のまま、別途消費税を払う為」という事で工事費値上げしている業者が多発しているというのを聞いています。
私のところでは消費税はずっと支払いしていたので、【益税】としていた方がそれが無くなるから単価を上げて欲しいという部分の要求に関しては既に却下を通告しています。
とはいえ、物価上昇により資材も値上りしているので、そこら辺と生活コスト上昇分を反映できるだけの単価アップはしています。
今後の対応としては、【免税事業者】のまま活動される方には消費税の支払いはしない(消費税はこちらで納税しないといけなくなる為)か、消費税を支払った上でも来て欲しい職人さんにはこちらで納税して(実際高くなって)も来てもらうという対応になりそうです。
元々【課税事業者】として活躍されていた職人さんには、インボイス制度の申請をして請求書に番号を入れなければいけないという手間が少し増えるくらいで大した影響のない制度です。
むしろ収入を増やし【課税事業者】となるレベルまで頑張ってね!という事です。
まだインボイスの理解をされていない職人さんも多いので、解説していきたいと思います。
「あなたは消費税を払わないといけなくなったから10%値上げしますと言われて素直に許せますか?」


