お盆明けから明らかに見積り依頼が増えたように感じるんですが、私だけでしょうか?
うちの会社だけたまたま増えているというより、建設業界全体でも少し動きが出てきているのではないかな~と思っています。
見積り依頼が増える。
普通に考えれば仕事が増える前兆ですし、暇で何もないよりは当然ありがたい話です。
だがしかし・・・。
届いている見積りを見ていると、どうにも素直に喜べないんですよね。
とにかく何社にも見積りを配る
最近多いのが、一つの案件を何社もの業者に見積りさせて、その中から一番安いところを探すというやり方。
もちろん相見積り自体は昔からありますし、元請さんからすれば少しでも安く工事してくれる会社を探すのは当然です。
ただ、仕事量の割に協力業者を何社も抱えている会社が入札案件へ手当たり次第に参加すると、
元請が入札する→内装工事の見積りが協力業者へ一斉に流れる
ということになります。
例えば内装仕上げ業者が5社いれば、おそらく5社全部に同じ見積りが回っています。
そして、その元請自体が仕事を取れるかどうかもまだ分からない。
つまり5社で競争しているように見えて、場合によっては5社全部の見積りが仕事にならない可能性まであるんですよね。
今は無理して安く取る理由もない
うちの会社も現状、仕事が潤沢にあるという状況ではありません。
ただ、今見積りしている入札案件が実際に仕上げ工事の時期を迎えるのはかなり先です。
その頃には、ある程度まとまった仕事が入ってくる見込みもあります。
ですので、
「今仕事が少ないから、とにかく安くしてでも取ろう!」
という状況でもありません。
しかも材料価格は上がっていますし、それに合わせて職人さんの工賃も見直していかなければならない。
そんな中で昔の価格を基準にして無理して安く受注してしまえば、売上は増えても利益が残らない仕事になってしまいます。
知っている他の業者さんに聞いてみても、似たような感想でした。
もちろん中には、仕事を確保するためにかなり安い金額を出す会社もあると思います。
だからといって、みんなでそこへ合わせて値段を下げていけば、今度は企業として存続できなくなってしまう。
逆に高すぎれば元請の入札自体が不調になって、工事そのものが始まらない。
この辺りの価格設定は難しいところです。
5社で見積りして4社はタダ働き
そして私が一番「なんだかな~」と思うのがここ。
仮に5社が同じ工事を見積りして、最終的に1社が受注するとします。
当然ですが、残り4社が見積りに使った時間は売上になりません。
図面を確認して、数量を拾って、材料価格を調べて、工賃を考えて、場合によっては仕入先にも見積りを依頼する。
規模の大きな現場なら、それなりの時間を使います。
それを何社も同時にやっている。
もちろん見積りは営業活動の一つなので、ある程度は仕方ありません。
ただ、
「どうせ何社にも回して一番安いところを探しているんだろうな」
と分かっている案件に、それほど時間を掛けて安い金額を作ろうという気持ちにはなかなかなれません。
むしろ競争する会社が増えるほど、
「そこまで安くしなくてもいいかな」
と思ってしまうのは私だけでしょうかね。
見積りが増えれば良いわけでもない
以前から私は「見積りを有料化したい」という話をしています。
簡単な見積りならともかく、何時間も掛かるような見積りを無料で作り続けるのもどうなのかなと思うからです。
ただ、今回のような入札案件になるとなかなか難しい。
特に普段から複数社へ見積りを回している会社に、
「これから見積りは有料です」
と言ったところで、
「じゃあ別の会社に頼むからいいよ」
となる可能性が高いでしょう。
こちらとしても今後の付き合いがありますから、簡単には言えません。
一社だけが有料化しても成立しにくい。
みんな揃って「これだけの見積りなら費用をいただきます」と出来ればいいんですけどね~。
まあ、現実には難しいでしょう。
お盆明けから見積りは確実に増えてきました。
机の上に見積り案件が積み上がっているのを見ると、
「おっ、仕事が動き始めたかな?」
とも思います。
でも、その中の何件が本当に仕事になるのか。
そして、その仕事が適正な利益を残せる金額で受注できるのか。
見積りの数が増えることと、仕事が増えることは同じではありません。
忙しく見積りを作った結果、
「今月めちゃくちゃ見積りしたな~。で、何件決まった?」
「……。」
なんてことにならなければいいんですけどね。
見積りが増えてきた!
これは良い兆候のはず。
だがしかし・・・なんとも面白くない忙しさです。