「暑くてキツイですね~」
最近では電話でも対面でも、この一言から会話が始まることが当たり前になりました。
今年の暑さは本当に厳しく、現場で仕事をしていると、身体の表面だけでなく内部まで熱がこもっていく感覚があります。
熱中症というと「とにかく身体を冷やせばいい」と思われがちですが、今日改めて感じたのは**”冷やし方も非常に大切”**だということでした。
表面だけ冷やしても安心できない
熱中症では身体の深部温度(身体の内部の温度)が高くなることが問題になります。
身体の表面だけが熱い段階なら、まだ初期症状で済むこともあります。しかし内部まで熱がこもってしまうと、中等症以上へ進行する危険性が高まります。
そのため昔から、
- 首
- 脇の下
- 足の付け根(大腿部)
など太い血管が通る場所を冷やすと良いと言われています。
最近では腕全体を氷水に浸ける「前腕冷却」も効果的だと言われていますね。
ところが今日、私は少し違う意味で失敗をしてしまいました。
暑い現場と寒い車内を何度も往復
今日は現場を何件も回る日でした。
動いては車で移動。
また別の現場で作業。
そしてまた車へ。
一日を振り返ると、
35℃の現場 → 60℃近い車内 → エアコンで20℃まで冷却 → 35℃の現場 → 60℃の車内 → 20℃の車内
というような極端な温度差を何度も繰り返していました。
さらに空調服を着ているため、車内が冷えてくる頃には身体の表面だけは一気に冷えます。
「あ、寒い。」
そう感じるくらいになるので、「もう十分休めたかな」と思って現場へ戻ってしまうんです。
でも実際には、身体の内部はまだ熱いまま。
現場へ戻ると数分もしないうちに再び猛烈な暑さを感じ始めます。
つまり表面だけ冷えて、深部体温は下がっていない状態だったのでしょう。
身体が温度についていけなくなる
もちろん休憩時間を少しずつ長くはしていきます。
それでも、
暑い現場
↓
冷えた車内
↓
また炎天下
という大きな温度差を何度も繰り返すことで、身体の体温調節機能そのものに負担が掛かっていたように感じました。
今日は途中で「これはちょっと危ないな」と感じたので、日陰に停めた車の中でゆっくり身体を休ませることにしました。
もし「今日中に終わらせなければいけない」という状況だったら、そのまま無理を続けていたかもしれません。
実際に病院へ運ばれた職人さんも
知り合いの職人さんにも似たような経験があります。
昼間は何とか仕事を終えたものの、夜になって嘔吐や脱水症状が現れ、そのまま病院へ搬送されたそうです。
診断は自律神経失調症。
急激な温度変化を何度も繰り返したことで、自律神経がうまく働かなくなり、
「暑いのか寒いのか分からない」
「汗を出すべきなのか止めるべきなのか身体が判断できない」
そんな状態になっていたそうです。
もちろん原因は一つではないでしょうが、急激な温度差も大きな負担になっていたのではないかと思います。
私も今日の状態は、その方向へ向かいかけていたような気がしています。
エアコンは冷やし過ぎない方がいい理由
「エアコンの設定温度は下げ過ぎないように」
とよく言われます。
昔は電気代の話ばかりだと思っていましたが、実際には身体への負担も大きな理由なのでしょう。
出入りの多い現場では、20℃近くまで冷やすよりも、28℃前後でゆっくり身体を休めながら、深部体温をしっかり下げる方が身体には優しいのかもしれません。
もちろん氷嚢や冷却タオルなどを使って首や脇、足の付け根を冷やし、水分と塩分を補給することも大切です。
「冷えた」と感じることと、「身体の熱が取れた」ことは別物なんだと、今日改めて実感しました。
ゴルフの方が楽だった理由
不思議なことに、昨日の炎天下でのゴルフの方が身体は楽でした。
もちろん気温は高かったのですが、ゴルフ場ではプレー中から氷嚢で首や腕を冷やしたり、日陰で休憩したりと、身体の温度を上げ過ぎないことを意識しています。
一方で現場では、「次の現場がある」「あと少しだから」と動き続けてしまいがちです。
この違いが、身体への負担として大きく現れたのかもしれません。
まだ夏は始まったばかり
暑さには少しずつ身体も慣れていくでしょう。
しかしその一方で、暑さに慣れるということは熱をため込みやすくなる面もあります。
しかも私自身も年齢を重ね、体力も回復力も昔ほどではありません。
今年の夏は、「とにかく冷やす」のではなく、深部体温をしっかり下げるような休憩の取り方や、身体への負担が少ない温度管理を意識していこうと思います。
まだ夏は序盤戦。
この暑さはしばらく続きそうです。
皆さんも「身体が冷えた気がする」ではなく、「身体の熱は本当に取れているか」という視点で、熱中症対策を見直してみてはいかがでしょうか。