先日、東京都内の小学校で火災が発生しました。
児童たちが軒下へ避難するなど緊迫した状況となりましたが、幸いにも大きな被害には至らず、ケガ人も骨折くらいで済んだとのことです。
報道によると、火災の原因は冬場に使用していたストーブのコンセントを抜かずにいたことによる電気系統のトラブルだったようです。
使わない家電製品のコンセントは抜いておく。
当たり前のようで、意外とできていないことかもしれません。
私の家でも、使っていないゲーム機やサーキュレーターのコンセントは差しっぱなし。待機電力の節約という意味でも、改めて見直さないといけないなと感じました。
さて、内装業者として今回の火災で気になったのは、火元となった設備ではなく「カーテン」です。
学校や病院、福祉施設、宿泊施設、集会所など、不特定多数の人が利用する施設では、防炎性能を持つ「防炎カーテン」の使用が消防法によって義務付けられています。
火災が発生した際、カーテンは炎が燃え広がる大きな要因のひとつです。
防炎カーテンは「燃えないカーテン」ではありません。
火がついても燃え広がりにくく、火元を離せば自己消火する性能を持っています。
避難時間を確保し、人命を守るための重要な設備なのです。
しかし最近は、新築や改修工事でも本体工事費を抑えるためか、「カーテン工事は別途」という案件が非常に増えています。
建物完成後に、実際に利用するスタッフの方々がホームセンターや量販店で購入して取り付けているケースも珍しくありません。
もちろん、量販店でも防炎製品は販売されています。
ただ、販売時に「どこで使いますか?」「消防法の対象施設ですか?」と確認されることはほとんどありません。
購入する側も、「カーテンならどれでも同じでしょ」と考えてしまいがちです。
しかし、施設の用途や設置場所によって必要な性能は異なります。
カーテンだけでなく、ロールスクリーンやブラインド、暖簾なども防炎性能が必要になるケースがあります。
だからこそ、「餅は餅屋」。
用途を確認しながら提案できる専門業者に相談することが、一番確実で安心な方法だと思っています。
そして、こうした火災事故が発生した後に増えるのが、消防署による立ち入り検査です。
特に地域の集会所や公民館では、
「防炎ラベルが付いていない」
「ロールスクリーンに防炎性能がない」
「暖簾が一般家庭用だった」
といった指摘を受けるケースが少なくありません。
私自身も、消防検査後の是正工事として、防炎カーテンへの交換工事を何度も経験してきました。
普段は問題なく使えていても、消防検査で指摘を受けると期限内の是正対応が必要になります。
そのタイミングになると、施工業者も一斉に忙しくなり、商品手配や工事日程の調整が難しくなることもあります。
さらに、ちょうどカーテン関連商品も値上げの話が出ているタイミングです。
もし集会所や施設を管理されている方で、「うちのカーテンって防炎だったかな?」と少しでも不安を感じるのであれば、一度確認してみてください。
確認するポイントはとても簡単です。
カーテンやロールスクリーンに「防炎ラベル」が付いているか。
まずはそこをチェックするだけでも十分です。
ラベルが見当たらない場合や、古くて判別できない場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
火災は起きないのが一番です。
しかし、万が一に備えることも同じくらい大切。
今回の小学校火災をきっかけに、ご自身の施設の防炎対策を見直してみてはいかがでしょうか。