今日は会社の会長と、現在の状況や将来について話をする面談の時間がありました。
仕事の話だけではなく、労働基準法に準じた働き方や経費精算など、普段なかなか深く話す機会のない制度面についても色々と意見交換をすることができました。
ちょうど最近、YouTubeで「脱・税理士スガワラくん」の動画を見ていたこともあり、
「こういうのはどうなんですか?」
「これってルール上は問題になりませんか?」
といった話題も投げかけてみました。
動画の内容通りに厳密に解釈すると、うちの会社は危なそうに見える部分もあります。
しかし実際に話を聞いてみると、私が想像していた以上に制度設計が考えられていました。
むしろ印象的だったのは、「ルールを知らない会社」ではなく、「ルールを理解した上で、できる限り社員の自由度を確保しようとしている会社」だったことです。
裁量権という名の自由
うちの会社では営業担当者にかなり大きな裁量権があります。
例えばお客さんとの付き合いで飲みに行くこともありますし、ゴルフへ行くこともあります。
普通の会社なら、
「事前申請は?」
「上司の許可は?」
「参加者は?」
「目的は?」
と細かく確認されることもあるでしょう。
しかしうちの場合は、営業活動として妥当であればかなりの範囲で認めてもらえます。
もちろん何でもかんでも認められるわけではありません。
ただ、「営業として必要だと判断したから行った」という部分については、かなり信用してもらえているのです。
残業についても同じです。
仕事が終われば帰ればいい。
逆に自分の判断で残って仕事をしてもいい。
会社から強制されているわけではなく、自分で判断して動く余地が残されています。
一見すると「残業代が出ないから損では?」と思われるかもしれません。
確かに残業代だけを切り取ればそういう見方もあります。
しかし実際には営業活動で発生した飲食代や接待費などが認められており、総合的に見るとそこまで単純な話ではありません。
会社から細かく管理されない代わりに、自分で判断して動く余地を与えられているのです。
ルールを増やすと自由が減る
会長が言っていた言葉で印象的だったものがあります。
「本当はあれこれルールで縛りたくないんだけどね」
という言葉です。
確かに世の中を見渡すと、年々ルールが増えています。
労働時間。
経費精算。
コンプライアンス。
ハラスメント。
情報管理。
どれも必要なものです。
しかし増えれば増えるほど、今度は柔軟な対応ができなくなります。
本来なら現場判断で解決できることまで、
「規定にないからダメ」
「前例がないからダメ」
となってしまいます。
結果として、社員を守るためのルールが、社員の行動を制限するルールへと変わってしまうこともあります。
もちろんルールが必要な理由も理解できます。
残念ながら一部には、制度の穴を探して自分だけ得をしようとする人もいます。
性善説だけでは組織運営が難しくなったからこそ、性悪説を前提としたルールが増えてきたのでしょう。
しかしその結果、本来なら信頼できる人まで同じルールで縛られるようになってしまいました。
日本人は「対応能力」を失いつつあるのかもしれない
最近感じるのは、日本人はルールへの対応能力は高いということです。
決められたことを守る。
マニュアル通りに進める。
決められた範囲で最適化する。
これは本当に得意です。
しかし一方で、予想外の出来事への対応能力はどうでしょうか。
現場では毎日のように想定外が起きます。
材料が来ない。
職人が来ない。
図面が違う。
お客さんの要望が変わる。
そんな時に必要なのはマニュアルではなく、その場で判断する力です。
私は建設業に長くいますが、現場で本当に頼りになる人は「対応能力」が高い人です。
決められたことだけを完璧にこなす人よりも、想定外に強い人の方が評価されます。
そして今の会社は、その判断力を営業担当者に委ねてくれています。
もちろん責任も伴います。
しかし自由と責任はセットです。
だからこそ、自分で考えて動く力が身につきます。
だから今の会社に残っているのかもしれない
以前から私は、
「ここ法律的に大丈夫なのかな?」
と思う部分がありました。
ところが今回話をしてみると、
「そんなの当然知ってるよ」
「そこは別の法律や制度で整理している」
という答えが返ってきました。
私が見えていなかっただけで、裏ではしっかり法令面まで考えて制度設計されていたのです。
もちろん完璧な会社などありません。
改善すべき部分もあるでしょう。
それでも今回改めて感じたのは、ルールを理解した上で自由を残してくれている会社だということでした。
経費の使い方も。
営業活動も。
仕事の進め方も。
ある程度は自分で決められる。
そしてその判断を信頼してもらえる。
そう考えると、私が独立を見送って会社員として残っている理由の一つは、こういった環境にあるのかもしれません。
世の中はどんどんルールが増えています。
それ自体は悪いことではありません。
ただ、ルールだけで縛るのではなく、その中でどれだけ自由度を残せるか。
会社としても、社員としても、そのバランスが一番大切なのではないでしょうか。