円安が止まりません。
4月末から5月初めにかけて政府・日銀が為替介入に踏み切った水準付近まで、再びドル円が戻ってきました。
予想通りというか予定通りというか、介入によって一時的に円高へ振れたものの、その後はじわじわと円安方向へ戻り、結局は元の水準近くまで到達しています。
問題はここから先です。
市場関係者の間でも次の介入警戒感が高まっていますが、政府側も簡単には動けません。
国際的には頻繁な為替介入は好ましくないとされていますし、限られた弾をどこで使うかという判断もあります。
個人的には162円~163円付近が次の介入警戒ラインではないかと予想しています。
ただし、もし本当に介入を行うのであれば、前回以上に大きな規模になる可能性が高いのではないでしょうか。
前回は10兆円規模とも言われていますが、それでも結果的には元の水準近くまで戻されてしまいました。
市場側も「どうせまた戻る」と考え始めているのであれば、次回は中途半端な規模では効果が薄いはずです。
仮に実施するなら、小出しではなく一気に円高方向へ叩き落とすような強烈な介入になるのではないかと思っています。
その前に注目されているのが日銀の金融政策決定会合です。
市場では0.25%程度の追加利上げは既にかなり織り込まれている状況。
本来であれば、それ以上のサプライズを残しておくことで円安をけん制する効果も期待できたのかもしれません。
しかし、ここで気になるニュースがありました。
日銀の植田総裁が病気療養のため2週間程度入院するという報道です。
もちろん組織として運営されている以上、総裁が不在だから何も決められないというわけではありません。
それでも国の金融政策の方向性を決める重要な会合を前にして、トップが不在となれば市場としては「大きなサプライズは出しにくいだろう」と受け止める可能性があります。
もし予定通りの内容で終われば、円安圧力が大きく緩和されるとは考えにくいですし、最悪の場合は「様子見」「据え置き」と受け取られてさらに円安が進む展開もあり得ます。
そう考えると、当面は円安進行をある程度容認する流れが続くのかもしれません。
ただ、円安方向へ素直について行けばいいかというと、そこにも大きなリスクがあります。
一番怖いのはやはり為替介入です。
前回はある程度の警戒発言や市場へのけん制がありましたが、次回も同じとは限りません。
もし何の前触れもなく介入が実施された場合、数分で数円単位の急落が発生する可能性もあります。
レバレッジを掛けているFXトレーダーにとっては、まさに一撃必殺クラスの破壊力です。
だからといって売りで入れば円安継続に巻き込まれる。
買いで入れば介入が怖い。
非常に難しい局面になっています。
本来ならこういう大きく動く相場は大好きなんですけどね。
じゃんじゃん売り買いしながら利益を積み上げたい気持ちはあります。
しかし今の水準は、上にも下にも爆弾が埋まっているような状態。
下手に飛び込むよりも、チャンスが来るまで待つ方が大事なのかもしれません。
ここ最近の私は、まるで池の鯉です。
エサが落ちてこないか口をパクパクさせながら、ひたすら相場を眺めているだけ。
トレードしたい気持ちを抑えながら、じっと我慢しています。
焦って飛びついても良い結果になるとは限りません。
「待つのも相場」
昔からよく言われる言葉ですが、今ほどその意味を実感する場面も少ない気がします。
そろそろ平日の楽しみであるFXを再開したいところですが、もう少しだけ我慢。
次の大きなチャンスが来るまで、口を開けた鯉のまま相場観察を続けようと思います。