今週、各地の交差点で「交通量調査」をしている人をよく見かけました。
交差点の角に座って、車が右に行ったのか、左に行ったのか、直進したのかをカチカチ数えている、あの調査です。
もちろん、その前からやっていたのかもしれませんが、今週は妙に目に入りました。
私が気になったのは、ある十字路の交差点です。
東西南北にそれぞれ調査員が座って、1台1台車の動きをカウントしていました。さらに、その4人の交代要員なのか、監視員なのか、リーダー的な人も周辺をウロウロしていました。
つまり、1つの交差点に対して5人が出動しているわけです。
交通量調査そのものが不要だと言いたいわけではありません。
道路整備の方針を決めたり、信号の切り替えタイミングを見直したり、渋滞対策を考えたりするうえで、交通量のデータは必要だと思います。
ただ、今の時代にここまで人を使う必要があるのか?というのが疑問なんです。
これ、今だったらカメラを設置しておけば、ある程度は自動で集計できるのではないでしょうか。
最近では、街中の映像をAIで解析して、人の服装や動き、混雑状況を判断するような技術もあります。オフィスビルでは顔認証で人の出入りを管理しているところもあります。
そう考えると、交差点にカメラを設置して、
「どちらから来た車が、どちらへ曲がったのか」
「車種は何か」
「大型車がどれくらい通ったのか」
「同じ車が何度も行き来しているのか」
こういった情報を解析すること自体は、技術的にはかなり現実的になっていると思うんです。
もちろん、設置作業や機材トラブルへの対応は必要でしょう。
でも、調査員を何人も配置して、暑い日も寒い日も座ってカウントするより、カメラを設置してデータを取る方が効率的ではないかと思ってしまいます。
人間が数えれば疲れます。集中力も落ちます。見落としもあるでしょう。
一方でAIカメラなら、24時間でも記録できます。夜間や早朝の交通量も取れますし、曜日ごとの違いも見やすくなります。
さらに応用すれば、交通違反の抑止にもつながるかもしれません。
例えば、右折レーンから前に出て、信号が変わる直前に直進レーンへ割り込むような運転。ああいう迷惑な運転も、カメラで記録されているとなれば減る可能性があります。
もちろん、ナンバーまで識別するとなると個人情報や監視社会の問題も出てくるので、そこは慎重に考える必要があります。
ただ、交通量調査という目的だけであれば、ナンバーまで取らなくても、車の流れや台数、方向、車種くらいは十分に解析できるのではないでしょうか。
国土交通省などが設置している定点カメラもありますし、各自治体や警察の設備と連携すれば、そもそも毎回人を集めてカウントする必要が減っていく気もします。
今はどの業種でも「人手不足」と言われています。
建設業でも、運送業でも、飲食業でも、介護でも、あらゆるところで人が足りないという話を聞きます。
そんな中で、交差点に何人も座らせて交通量を数えるという仕事のやり方は、本当に今の時代に合っているのでしょうか。
人間がやるべき仕事と、機械やAIに任せるべき仕事。
この切り分けを、もっと真剣に考える時期に来ていると思います。
もちろん、すべてをAIに置き換えればいいとは思いません。
現場でしか気づけないこともありますし、カメラでは判断しにくい例外的な動きもあるでしょう。機械の設置場所や解析精度の問題もあります。
ただ、少なくとも「人が足りない」と言いながら、人間が何時間も座ってカチカチ数えるしかない、という状態のままでいいのかは疑問です。
AIの使い方というのは、何も派手なことばかりではないと思います。
文章を作るとか、画像を作るとか、そういう分かりやすい使い方だけでなく、こういう地味だけど人手がかかる作業を減らすところにこそ、本来の使い道があるのではないでしょうか。
交通量調査を見ながら、そんなことを考えていました。
必要な調査であることは分かります。
でも、そのやり方は今のままでいいのか。
人手不足の時代に、人間を使う意味が本当にある作業なのか。
交通量調査ひとつを見ても、AIや自動化の使い方について考える余地はまだまだ多いように感じます。