この週末、いくつかのホームセンターを回ってきました。
目的は、今不足しているシンナー系、塗料系、糊系の材料を探すこと。
とはいえ、これだけ話題になっている品薄商品です。どこのホームセンターに行っても、該当する棚はほとんど綺麗に空になっていました。
たまに小袋の糊や、業務用としては使い道がかなり限られるような小物は残っていましたが、さすがに仕事で使えないレベルのものまで買う必要はありません。
ただ、今回の買い物にはもう一つ目的がありました。
それが、
「今は普通に棚に並んでいるけど、何かのきっかけで次に無くなる商品を探す」
というものです。
昔から「風が吹けば桶屋が儲かる」なんて言葉があります。
一見関係なさそうな出来事でも、順番に連想していくと意外なところに影響が出るという話ですね。
最近の投資でも似たような考え方があります。
AIが流行る
↓
半導体が必要になる
↓
データセンターが増える
↓
電力需要が増える
↓
電力会社や電線、空調設備などにも注目が集まる
こんな感じで、ひとつの流行や不足から、次に影響を受けそうなものを連想して銘柄を探すわけです。
それをホームセンターの商品棚でやってみる。
これが今回の裏テーマでした。
ただ、実際にやってみるとこれがなかなか難しい。
商品が無くなるかどうかは、単純に「関連しているか」だけでは決まりません。
その業界でどれくらい重要な商品なのか。
供給量は多いのか少ないのか。
一般の人も使う商品なのか、専門業者しか使わない商品なのか。
保管しやすいのか。
代替品があるのか。
販売ルートが多いのか。
こういった要素まで考えないといけません。
今回の内装材不足でも、最初に私が連想したものの一つに「クロスコーク」がありました。
アクリル系の糊が不足しているなら、クロスコークもアクリルエマルジョン系なので無くなるのではないか?
そう考えたわけです。
しかし、実際には今のところクロスコークはそこまで品薄にはなっていません。
理由を考えると、糊は基本的に専門業者が使う材料です。一般の人が大量に使うことはほとんどありません。そのため、普段の供給量もそこまで多くない。
一方でクロスコークは、ホームセンターでも普通に売られていますし、ちょっとした補修で一般の方が使うこともあります。販売ルートも多く、小物なので保管もしやすい。
同じアクリル系でも、商品としての立ち位置が違うわけです。
こういうところが面白いんですよね。
ただ関連しているだけでは足りない。
「なぜ無くなるのか」
「誰が買うのか」
「どれくらい在庫されているのか」
「代わりになるものはあるのか」
そうやって考えながら棚を見ると、ただの買い物がちょっとした市場調査になります。
もちろん、私自身は転売するつもりもありませんし、今すぐ必要のないものを買い込む気もありません。
実際、気になる商品はいくつかありましたが、さしあたって必要性がほぼゼロだったので購入はしませんでした。
でも、商品棚を見ながら、
「これ、もし今の不足が長引いたら次に怪しいな」
「これは関連してそうだけど、供給が多そうだから大丈夫かな」
「これは業務用では少ないけど、一般向けにも流れているから意外と残るかも」
なんて考えるのは、株の銘柄探しに近い楽しさがあります。
物価上昇でお金が無いと言われる昨今です。
買い物に行っても、以前より値段が高くなっていて、楽しいというよりため息が出ることも増えました。
でも、少し見方を変えるだけで、ホームセンターの商品棚もかなり面白い場所になります。
ただ欲しいものを買うだけではなく、
「次に何が足りなくなるのか」
「この商品はどんな業界とつながっているのか」
「もしこれが無くなったら、次に困るのは何か」
そんなふうに考えながら歩いてみる。
それだけで、ただの買い物がちょっとした経済の勉強にもなりますし、いい時間つぶしにもなります。
品薄商品を探しに行ったつもりが、未来の品薄を予測する遊びになっていた。
今回のホームセンター巡りは、そんな買い物でした。