仕事をしていると、「この人もっと出来るんじゃない?」「実は時間的にも余裕あるんじゃない?」と感じる相手っていますよね。
今日、まさにそんな人と雑談していたときのこと。「もっとできるんじゃないの?」と軽く聞いてみると、返ってきたのは意外な言葉でした。
「うん、全然余裕だからこうやってゆっくり話してるんですよ~」
やっぱり、私の評価は大きく間違っていなかったようです。
■ 上司の“能力判断”がズレていると起きる悲劇
私は「できない人に任せるより、できる人にしっかり任せた方が会社のためになる」という考えを持っています。それに伴って、「できる人には見合った賃金を払うべき」という思いもあります。
だからこそ、その人の上役に「次の仕事を任せたらどうか」と提案してみました。
しかし、返ってきた答えはこうです。
「○○さんにはすごくいっぱい仕事してもらってるから無理〜」
……え?
私が見ている限り、その人がこなしている量は能力的にまだ半分くらい。むしろまだ伸びしろしかない。出来ない人の能力を基準として考えているようで出来る人の宝の持ち腐れ状態。
ここでハッキリしたのは、
上司の“能力評価”がズレると、生産性も評価も全部ズレるという事実です。
■ 「平準化」が進む時代でも、“俗人性”が価値になる
今の労働市場は「誰でも同じ仕事をできるようにする平準化」が主流です。属人的なスキルに頼らない仕組みづくり、これ自体はもちろん必要です。
ただし、現実問題として――
「人より多くのタスクをこなせる」「この人だからこそできる仕事がある」
こうした“俗人性”は、間違いなく企業の競争力になります。
そしてこれは、個人を特別に評価する強い理由にもなります。
中小企業にとっては特に重要で、「能力の最大化=会社の生産性アップ」に直結します。「この人がいることで会社が回る」という存在は、中小企業ではなおさら貴重な資源です。
■ 人材確保が難しい時代こそ「適正評価」が武器になる
適切に評価されない優秀な人材はどうなるのか。
答えは簡単です。
流出します。
特に中小企業では、そもそも人材確保が非常に困難です。
そのうえ優秀な人が辞めてしまったらどうなるか?
小さなダメージに見えて、それが積み重なれば会社の存続にまで響いてきます。
だからこそ、優秀な人材を見極め、適正に評価し、伸ばし、そして給与にも反映させること。
これは単なる「いい会社づくり」ではなく、経営戦略そのものなんですよね。
■ 結局のところ、問われるのは“上司の能力”
人材の力を最大限に引き出せるかどうか。
適正配置ができるかどうか。
俗人性と平準化のバランスを見極められるかどうか。
これらはすべて、最終的には
上司・管理職の能力
にかかっています。
評価を間違えた瞬間、
・仕事量の偏り
・不満の蓄積
・生産性の低下
・優秀な人材の流出
こうした悪循環が一気に進んでいきます。
中小企業ほど、上司の判断が会社の未来に直結します。
「今いる人材をどう活かすか」
その目利きこそが、経営者や管理職に最も求められる力なのかもしれません。