物件が増えて忙しくなったと勘違いする職人さんが続出

今春からの「住宅の新築確認申請問題」により、4〜7月頃の新築着工戸数は全国的にかなり少ない状態が続いていました。
内装仕上げ工事は、基礎・上棟などの工程を経てから入るため、実際の仕事が動き始めるのは着工から約3か月後です。

つまり、6〜7月に申請が下りて着工した物件の仕上げ時期が10〜11月に集中しているわけです。
このため、今ちょうど「現場が急に増えた」「仕事が一気に入ってきた」と感じている職人さんが多いようですが──これは本格的な景気回復ではなく、単なる“ずれ込みによる繁忙期”です。


■「仕事が戻った」と思うのは早い

ここ数ヶ月まで仕事が極端に少なく、腕の立つ人にしか仕事が回らない状態が続いていました。
しかし今は、これまで仕事が薄かった職人さんにも仕事が回るほど現場が増えています。
そのため「やっと景気が戻ってきた」「やっぱりこの業界は大丈夫だ」と安心する人も出てきています。

ただ、そこに油断が生まれるのが一番危険です。
今回の現場集中は“スタート時期が全体的に遅れた結果”でしかなく、次の波は10〜11月着工分──つまり仕上げが来るのは来年2〜3月頃。
その後の谷(閑散期)は再び訪れる可能性が高いと見ています。


■本当の「安定」とは“波に乗る準備”ができていること

建設業は景気や行政手続きの影響を受けやすい業界です。
現場の山谷を「どう乗り切るか」で、年単位の収入が大きく変わります。

今のうちにやっておくべきは、

  • 現場の評価を上げるための丁寧な仕上げ
  • 元請けや工務店との信頼関係の構築
  • 技能や対応力を磨く時間の確保
    など、“次の波”でも選ばれる立場を確保することです。

「今は仕事があるから大丈夫」ではなく、「次も仕事をもらえるように今を使う」──この意識があるかどうかで大きく差がつきます。


■地方はまだ冬の時代が続く

東京近郊では再開発や大型物件の着工が続き、比較的明るい話題が多く見られます。
一方で、地方では新築需要が戻りきっておらず、相変わらず厳しい状況です。

移住や二拠点生活といった流れがもう少し進めば地方にも追い風が吹くかもしれませんが、現状では東京一極集中が続いています。
物価高がさらに進んで「都市部では生活できない」というレベルにならない限り、地方の建設需要が大きく伸びることはなさそうです。


■まとめ:一時的な繁忙期にこそ働き方を見直す

今の忙しさは一時的なもの。
むしろ「この後どう動くか」を考えるための貴重な時期です。

・“今の現場”に全力で取り組み、次に繋げる
・収入の波を見越して資金管理を見直す
・手が空いた時期には資格取得や技術アップに使う

こういった地道な積み重ねが、景気の波に左右されない“安定した働き方”を作ります。
安堵するのではなく、準備を始める時期。
冬の時代を越えた時に、真っ先に声がかかるのは、今を大切にしている職人さんだと思います。

投稿者: クロス

約20年のインテリア(内装工事)の実績から、住宅購入者のお悩み解決できたらいいなと思いサイトを立ち上げました。 これから住宅を購入検討されてる方へのアドバイスや、賃貸物件でのお役立ち情報も出せたらいいなと思っています。最近プライベートな記事も多いですが

コメントを残す

C.I.Mをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む