働き方改革や住宅の確認申請の複雑化によって、「働けない」「働かない」状態が半ば強制的に続いていました。
とはいえ、その間もそれなりに仕事は確保できていたので、特に困ることもなく、むしろ“他の現場が止まっているおかげで段取りが超楽”という、何とも珍しいほどゆるいシーズンを過ごしていました。
しかし、夏頃から新築工事の着工が進み、この秋になって仕上げ工事が一気に集中。
そこに合わせたように、見積もり依頼も次々と舞い込んできました。
春から半年ほど続いた「軽い仕事量・少ない見積もり・簡単な段取り」から一転して、フル回転モードへの切り替えが必要に。
ところが、人間って一度ゆるむと、すぐには元に戻らないものです。
頭では「やらなきゃ」と思っていても、いざパソコンの前に座ると、ついついネットニュースをポチポチ…。
集中力が戻るまでに時間がかかるんですよね。
■「働き方を変える」と「戻す」のはまったく別問題
働き方改革によって「残業を減らそう」「休みを増やそう」という流れができました。
それ自体は悪いことではありません。
実際、長時間労働が常態化していた業界では、健康的に働けるようになったというメリットもあります。
ただ、ここに“落とし穴”があります。
一度「働かない生活リズム」に慣れてしまうと、いざ忙しくなった時に戻せないんです。
夜遅くまで集中力を保つ体力も気力も、思っている以上に簡単には戻らない。
昔は日付が変わるまで働くなんて当たり前でした。
今ではそんな働き方はほとんどありませんが、せめて20時や21時まで頑張るようなリズムさえ「キツいな…」と感じてしまう。
“ゆとり”が当たり前になった後に“頑張る”を取り戻すのは、想像以上に難しいものです。
■「見直しすることを見直し」って、つまりやらないってこと?
今日のニュースで、「働き方改革の見直しを見直す」という、なんとも不思議な言葉を見ました。
つまり、実質的には“何もしない”ということ。
現場の実態としては、働き方改革が「働かない改革」になってしまっている部分もあります。
「休ませる」「残業を減らす」ことに重きを置きすぎて、「働きたい人が働けない」「忙しい時に柔軟に動けない」ような仕組みになっている。
特に建設業界のように季節やタイミングで仕事量が大きく変動する職種では、この“融通の利かなさ”が致命的なんです。
■バランスをどう取るかが今後の課題
働き方改革の目的は「無理なく、長く働ける社会をつくる」ことだったはずです。
ところが実際には、「働くリズムを取り戻せない人」が増えてしまっているように感じます。
休むのも大事。でも、“必要な時に頑張れる”仕組みも大事。
これからの改革は「働かないための仕組み」ではなく、
“働く時にちゃんと動ける仕組み” に軸を移す必要があるんじゃないでしょうか。
あまりに暇すぎるのも良くない。
やっぱり人間、ある程度の緊張感があるほうが、元気でいられるものです。
■まとめ
働き方改革で「働かない時間」が増えた結果、いざ働く時に体も頭もついていかない。
改革の方向性は間違っていないにしても、現場レベルでは“バランスの取り方”に課題が残っています。
働かないことが目的ではなく、
「働きたい時にちゃんと働ける」社会をどう作るか。
ここが次のステージだと思います。