連日放送されている「世界陸上」、皆さんご覧になっていますか?
私も家にいる時間はなるべくチェックしているのですが、その中でも昨夜の「棒高跳び」が特に印象に残りました。
競技自体はとてもシンプル。
「棒を使って高いところにあるバーを越えるだけ」です。
古くは旧ソ連、現ウクライナのセルゲイ・ブブカ選手が“人類の限界を押し上げた男”として有名になった種目です。
そして今、その後継者として圧倒的な存在感を放っているのがスウェーデンの アルマンド・デュプランディス選手。
彼は「ムンド」と呼ばれ、世界記録を何度も塗り替えてきた現代のスーパースターです。
父親が元陸上選手、母親が元陸上競技者というまさに“棒高跳び一家”に育ち、幼い頃から庭に手作りの練習場を作って飛んでいたというエピソードもあるほど。
2020年にはブブカ氏の室内記録を破り、その後も記録を更新し続けています。
今回の世界陸上でも、まずは 6m15cm を余裕でクリアし、他の選手が次々と脱落。
普通ならここで金メダル確定=競技終了となるのですが、棒高跳びの面白いところはここから。
「自己申告の高さに挑戦できる=世界記録チャレンジ」 が許されているんです。
例えば100m走で金メダルが決まったあとに、1人で「世界記録に挑戦!」なんて再スタートはありません。
マラソンで「もう一度42.195km走って世界記録を狙います!」なんて無理な話です。
でも棒高跳びだけは、観客が最も期待する“世界記録への挑戦”をエキシビション的に最後まで楽しめるんですよね。
今回デュプランディス選手が挑戦したのは 6m30cm。
普通の住宅で言えば2階建ての屋根の頂点くらい。
はしごで登るのも怖い高さを、棒一本と体だけで越えようとする姿に「うぉ~~~すげ~~~!」と自然に声が漏れてしまいました。
そして、見事クリア。
世界記録をさらに更新し、観客を興奮の渦に巻き込みました。
棒高跳びは競技としての勝敗を超え、最後に“人類の限界への挑戦”という物語を見せてくれる競技。
スポーツが持つ「記録と感動の融合」をこれほど体現している種目はなかなかないと思います。
これからの世界陸上も、ただ勝敗を見るだけでなく、こうした“楽しめる要素”を探しながら観戦していきたいですね。