今日は敬老の日だったんですね。
現場の職人さんには「祝祭日は休みたい」と言ってくる人以外は、現場があれば基本的に段取りを組むようにしています。
ただ、ふと思ったのが「現場に入っている職人さんの半分が、すでに“敬老の日で敬われる側”になっている」という現実です。
高齢者と建設現場のルール
建設業には法的な作業制限があります。たとえば労働安全衛生規則では、満60歳を超える労働者に対しては高所作業の制限がかかることがあります。これは体力・バランス感覚の低下や事故リスクを考慮したものです。
実際、70代の職人さんも珍しくなく、経験豊富で頼れる存在ですが、「安全帯をつけて足場に上がる仕事」は法律や元請の安全管理規程で制限されるケースが増えてきました。
その結果、現場全体としては“作業できる人”が減っていくわけで、単純に高齢化が進むだけでは人手不足が深刻化してしまいます。
習いながら稼げるのが建設業
一方で動画編集やプログラミングなどの他業種では「お金を払ってでもスクールに通い、スキルを身につける」ことが一般的です。初期投資をして学んだ上で、やっと仕事にできる世界です。
それに対して建設業は「お金を貰いながら習うことができる」業界です。
見習いのうちは確かに収入は低いですが、現場で直接学べるため学費は不要。必要な工具類も会社や先輩から借りながら始められます。
「初期投資がほとんどかからず、実務の中で技術が身につく」という点は、本来なら大きな魅力のはずなのに、若手のなり手が少ないのが現状です。
高齢者引退後に残る若者の仕事量
ここで一番大きな問題になるのが、今後ベテランが一斉に引退したときに、若い職人の仕事量がどうなるかという点です。
高齢者が抜けるということは、単純に人手が減るということです。
しかし仕事そのものがなくなるわけではありません。
むしろ、若い世代にとっては「今以上に仕事が回ってくる」「選べる立場になる」という流れになっていくでしょう。
例えば現在3人で分担していた現場を、将来的には2人で回さざるを得なくなるかもしれません。
その分負担は増えますが、逆に言えば「手に職をつけた人がより稼げる時代」が来るということです。
これからの建設業を考えると
高齢の職人さんは経験と技術の宝庫ですが、体力的に引退のタイミングは必ずやってきます。
その空いた席をどうやって若い人材に埋めてもらうか。ここが今後の建設業にとって最大の課題です。
「お金を払って習う」仕事が当たり前になっている世の中で、「お金を貰いながら学べる」建設業の価値をもっと発信していければ、人手不足の流れを少しでも変えられるのではないでしょうか。
👷♂️ まとめ
- 高齢化で作業制限にかかる人が増えると現場の人手不足は深刻化する。
- 建設業は「お金を貰って習える」仕事。初期投資ゼロで技術を身につけられる。
- 高齢者引退後は、若手に仕事が集中して“稼ぎやすい時代”が来る可能性もある。