これまで、後輩が出来ても基本的には自分一人でマルチにこなして、プレーヤーとして独り立ちするような形で指導してきました。自身もそのように育ってきましたし、人に任すよりも自分でやった方が早いし間違いが少ないしというので、先輩後輩限らず全部自分でやってしまっていました。
現場訪問・打合せ・受注・採寸・発注・職人さん手配・検査・請求・支払い、ほとんどの業務をワンストップで全部処理。
初めの頃は1件辺りに掛かるトータルの時間は移動時間を除外して半日くらいかかっていたものが、現在では2時間ほどで全部の工程が終ります。もちろん現場によっての差異は大きくありますが、普通の住宅クラスであればこんなもんでしょう。
これを人に任せても4時間ほど掛かっている事を考えると自分でやった方が早いと判断できるので任せるというよりは自分でやってしまいますよね。
しかし現在。得意先が増え、求められる仕事の質も上がり、貼り分けなども馬鹿みたいに増え、1人でこなせる仕事量の上限を迎えてしまったような気がしています。
昨今の流行りのAIとか使った処理が出来るようになればいいんでしょうけれど、会社ごとに違った図面・書式・記入方法すべてを理解しながら処理させるようなシステムはまだ作れていません。それを工事するのも人間なので相手に極力分かりやすく伝わるように工夫も必要です。そこまで求めるシステムを作るにはもうワンランク高度なAIになってもらわないと難しそうですね。
というわけで人力でやっているのですが、工事場所はいろんな地域に点在するので移動時間が絶対必要になります。他の作業であれば1つの工場でまとまって生産するなどが可能ですが、建設業では向こうから来てもらう訳にもいきませんし、こちらから出向く必要があります。となると移動に時間を要します。どれだけスピード違反したとしても行ける件数には限度がありますね。
働き方改革の影響もあって、昔のようにいつまでも残って終わるまでやるという訳にもいかなくなっています。(もちろんブラック残業という形で残ってやられている人も居ますが、将来的な事を見据えて時間内で終わらす努力をしています)
労働生産性に限界・労働時間に限界となってくると、実現可能性は現状無いとしてもこなして行く為には、頭の中を自動的に保存伝達できるシステムや、いつでもどこでもすぐ行けるどこでもドアが出来るかという事になってしまいます。コピーロボットなんかも良いでしょうし、職人さんを手配しなくても自動的に仕上げてくれるロボットなんかもあればいいですね。
それが出来ないので、どうしようかと考えた時にはやはりそれぞれの業務を分担して任せる形にするのが普通の考えでしょう。それを統括する形でマネジメントするのが本来求められること。でも私、現場出たいし現場第一主義なんですよね。なかなか任せても良いと思える人に出会えないのも原因でしょう。それぞれ分散してチームで売り上げ拡大していくのが良いんでしょうけど、「全部ひとりでやるからその分頂戴」というスタンスは変えないと限界が近いんですよね。
会社としても1人で3人分こなしてくれる方がメリットも大きいでしょう。それでもこれから先、年齢が上がるにつれ今のままの体力ではいられないという事を考えると分散していく事も考えないといけないなって思います。
昔であれば、安い賃金で育てて出来るようになったら高給になっていき、下の世代を同様に低賃金で育てて育成していくという事ができましたが、現代ではスタートの出来ないところから比較的多くの賃金を払わなければいけないですし、育たなければすぐ辞めるという傾向も高いので無駄出費リスクが高くなりました。
昔であれば、育成期間の会社が払ってきた金額分を補填できるほど仕事として貢献してから辞めるなり独立するなりありましたが、今では会社に貢献する前に辞めちゃいます。
建設業で3年雇用しようと思うと、月30万円・ボーナス無しとしても2000万以上の費用がかかります。他業種でも1500万くらいはかかるでしょうけどね。
そうなると4年目以降に1000万の利益を上げたところで10年くらいはこれまで会社が先行負担した費用をチャラにするのがいいところかと思います。昔のスタート10万台の賃金であれば5年とかでチャララインだったんでしょうけどね。
採用コストが上がった分、採用リスク分だけ売価を上げることが出来ればいいんでしょうけど、内装屋でそんなこと考えて動いている人はごく少数。高齢の職人さんなんかは自身の保身しか考えないようになり、若い世代の成長を阻害するような言動をする人までいる始末。
みんな業界を改善するような風になればいいのにな~って思います。
そして私はどの程度のプレーヤーとしてやっていくか、どこまでプレーヤーとしてやっていられるのかを悩む日々がこれから先、課題となっていくように感じています。