飲食店が大量に閉店したり、24時間営業するお店が殆ど無くなったという事でインタビューで「24時間営業じゃないと困りますよね~」とか「私たちの若いころは24時間営業だったのに、今の子は無くて可哀そう」とか「無くなっちゃうの寂しいですね」といった事を言っているニュースを目にしました。
困ると言われましても、飲食店もボランティアで営業しているわけではないので【困る】と言っているごく一部の意見だけを採用して営業するわけにもいかず、本当に困る人が沢山いる状況であれば事業者は採算取れる見込みが出るので他社が辞めるなら始めるといった行動に出ると思いますが、そういった業態変更をしている会社がない以上やはり需要が限られているのでしょう。
私たちの頃はと言っている方も同様に、在ったらあったで助かる人はいるでしょうし、それに応じた楽しみ方はあるでしょうが、無ければ無いなりに楽しむでしょうしそういう楽しみ方をする人も減っているからという今の現状があるでしょう。
それでもやった方がいい!!と考える方に【朗報】です!みんながやってないけど需要があると思える事にはビジネスチャンスがあります。
以前紹介した【覆面ビリオネア】が参考になりますが、ビジネスの基本として「自分の売りたいを売るのではなく、欲しいという需要があると確認したものを売る」という事を言われていました。
とは言ったものの、大手事業経営者がそんなこと考えていないはずもなく、実際24時間営業して困るのは、深夜帯のドリンクバーのみで何時間も滞在する学生や、ネットワークビジネスで話し込む人、酔っ払いのオッサンなどへの対応であり、その為にホールスタッフに厨房スタッフ、電気代などを含む設備維持費などを賄う事が難しく、逆に深夜帯に店を閉めてホールの清掃に充てたり設備のメンテナンスする時間に充てたりという事の方が効率的だったという事になったのでしょう。

建設業でも「こんなの無いの?出来ないの?困る~」と言われる事は良くあります。
壁紙の色決めなんかでは、「こんな柄ないの?、こんな色ないの?」といった注文から「どこの家にも使ってないような変わったの使いたいです」といった要望をされるお客様がいます。
その際には特注で作れる商品がありますのでこんなのどうですか?と提案はしましたが、値段が高価になってしまうので流石に使われることはありませんでした。
通常市場に出回っている商品は、メーカーがこれから売っていきたいという思惑だけで作った商品を除くと、市場で売れている商品(多くのお客様から需要のある商品)が継続的に残ってきているのであり、特殊な商品や自身の好みの商品であれば特注で作られるのをオススメします。
昔から【お客様は神様です】と言われてきましたが、今の時代は何をどう解釈したのか「お客様は神様だろ?神様の言う事が聞けないのか?」と言った勘違いをされた方も散見されます。
確かに事業者としては、事業を成り立たせる上で必要な売り上げを上げてくれるお客様は神様ではあるのですが、この言葉の裏に隠れている本当の言葉は【事業の利益を充分に満たしてくれる注文をくれる(たくさんのお金を使ってくれる)お客様は、神様のような人だ】という部分です。
先日も家電量販店で、値切りをいっぱいした後に「ネットではいくらだった、もっと安くしろ、お客様は神様じゃねーのか?」と言っているのを目にしました。
店員さんは可愛そうだなとは思いましたがその場はサッと立ち去らせてもらいました。その後がどうなったか気にはなりましたけどね。

引き渡しの際の説明に立ち会ったことも何度かありますが、設備機器や家具などでも同様に「これないんですか?」みたいな話はよく聞きますが、市場全体では求められていない機能や商品か、費用効率で商品化するには難しいという場合が殆どでしょう。
自分の欲しい商品を希望通りに作るには神様になるしかないですね!

