今日は在宅の工事で洋間の貼り替えの工事でした。
先日書いたようにコロナで思うような職人さんを確保することが出来ず、急遽別の職人さんに依頼する形となりました。在宅工事である事もあって工事日の変更をしてもらう事が難しかった現場です。
現場乗り込みの最初は私も立ち会えたので説明など出来たので良かったですが、終了頃に関しては次の現場に行って戻ってくることが出来ない事が確定していたのです。
さて、本題の内装工事ではなぜ様々な業種に精通しなければならないかという事です。
◆電気工事
今回付いていたものは直結の照明器具、電気のスイッチプレート、コンセントプレートです。
職人さんはプレートは外しません。直結の照明なんてもっての外。どうやって貼るの?という人でした。(本来こんな職人さんには来て欲しいくないのですが)
今回は私が外す事として、外す前に写真をすべて撮ってもらい、直結の物も外し方から取り付け方まですべて指示をしながら外しました。
せめて何も言わないでもスイッチプレートやコンセントプレートくらいは外して欲しいものですよね。
今回エアコンはありませんでしたが、多くのお家ではエアコンが付いています。こちらに関しては1人で外す事が困難な事と、中に入っているガス抜きやガスの充填が専用の道具を持っていないと出来ないという事です。その為エアコンに関しては職人さんには脱着なしの場合は差し込みで対応するように指示しますし、事前にお客様と脱着の有無・脱着しない場合のデメリットなどを打合せの上金額と相談して決めていることが多いです。

◆建具工事
今回は特注の建具が付いていました。今回付いていた丁番が↓こういった形のスライド丁番。
建具が特注である為、1枚1枚微妙に寸法が違う事、取付時にひとつひとつの位置がちょっとづつ違う事は理解しておかなければなりません。(1,2mmちがうだけでも丁番が入りにくかったりします)
その為1枚ずつマスキングテープで番号を振り、取付方・調整方法まで支持をして、こちらも写真を撮ってもらって復旧できるように指示しました。
◆カーテン工事
こちらのお家では大きい窓にカーテンレールにドレープ・レース、小さい窓にプレーンシェードが付いていました。
どちらも窓上に取付してあったので、外さないと施工できないのに「外せない・外してもらわないと出来ない」と言っておられました。(正直この段階で「帰れ」と言いたかったですが、お客様の手前言い辛くこちらで外しましたが)
こちらも外す前に写真を撮ってもらい、ドレープ・レースを外し、取付の時にはどこを基準に掛けるのか、シェードはどこが外れるから取付時にどこをチェックしなければいけないか、を指示していました。

★設備工事
今回の現場では設備関連はありませんでしたが、洗面所の工事では洗面化粧台のどこが取り外しできるのか?どこまで自身で復旧できるのか?取り外ししなくても施工していいのかを理解しておく必要があります。(水回り機器関しては取り外しは出来ても、復旧の具合によって後から水漏れなどの不具合のリスクもある為、設備業者に依頼する場合が殆どです)トイレに関しても同様でタンクの取り外しの必要性、ペーパーホルダーやタオル掛け、手すりなどの取付方法なども理解しておく必要があります。
案外どの職人さんも取り外し・取り付けが理解できておらず、内装工事店の現場担当者であったり建設会社の監督さんの方が全般に理解している場合が殆どです。
◆この現場が終ってみて
夕方現場監督が立ち会ってくれたため、無事復旧が終ったのですが、結果としてカーテンレール・ドレープ・レースの復旧は職人さんが、建具と電気設備に関しては「出来ない」と言われたので監督さんが復旧してくれました。
説明した意味も写真を撮ってもらった意味もなかったわけですが、私ども装飾屋さんの現場管理者も元請け工務店の現場監督も余程1現場ずつしか受け持ちが無い新人さんや管理できない人以外は複数現場を受け持ちしており、ずっと付きっきりで見てあげる事は不可能です。
そしてこの時代なので請負する為に安価で設定されています。
その時に私ども内装工事店には「これならできる?」という部分の打合せがあり、出来ると判断するものに関してはそれも含め【電気屋さんや建具屋さん・美装屋さん・カーテン屋さんを呼ぶよりは安いよね?】という金額を提示しています。
今回の工事ですとすべてやっても1日で終わるという内容だったため、クロス工事のみの場合の凡そ1.5倍の金額で出しました。
全部できないという事になりそれぞれの業者を呼んで依頼した場合、お客様が支払う金額は3倍にも4倍にもなります。おそらくその場合は仕事自体が無かった可能性が大きいと思います。
これからの需要拡大を目指していく上では各職人さんがそれぞれできる事を増やしていくという事が大事になってくるのではないでしょうか?
キャリアアップという名目が付いているキャリアアップ研修よりも実際の仕事に役に立つ本当のキャリアアップを目指して仕事していきたいものですね。
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