私が普段メインで使っているAIは、OpenAIのChatGPTです。
ブログを書いたり、仕事について考えたり、Excelの仕組みを一緒に考えたり、ちょっとした疑問を投げてみたり。
今では「検索する」より先にChatGPTへ聞くこともかなり増えました。
そんな中、最近ちょっと気になるニュースを目にする機会が増えています。
OpenAIから重要なポジションにいた人材が離れているという話です。
もちろん、これだけで「OpenAIはもうダメだ!」なんて話にはなりません。
そもそも現在のAI業界は、とんでもない金額と待遇で優秀な人材を奪い合っている世界です。
OpenAIから人が出ていく一方で、GoogleやMetaなどからOpenAIやAnthropicへ移る人もいる。
もはや「A社からB社へ転職した」という一件だけで勢力図を判断できないくらい、人材の移動そのものが激しくなっているようです。
ただ、これまでAI業界の先頭を走っている印象が強かったChatGPTに対して、最近ではAnthropicのClaudeが非常に高く評価される場面も増えてきました。
GoogleのGeminiもあります。
スマホでGoogleのサービスを利用していると、意識しなくてもGeminiに触れる機会が増えてきました。
そして最近ではGrokの名前を耳にする機会もかなり増えました。
さらに世界を見れば、それ以外にも次々と新しいAIが登場しています。
そうなると、一利用者としてちょっと考えてしまいます。
「私はこれからもChatGPTをメインで使い続けていていいのだろうか?」
「一番優秀なAI」は意外と決められない
ここが今のAI選びを難しくしているところだと思います。
ベンチマークなどを見るとClaudeが上位になるものもあれば、GPTが上位になるものもあります。
文章作成、プログラミング、画像、検索、推論、外部サービスとの連携など、何をさせるかによって評価も変わります。
つまり、
「世界で一番優秀なAIはこれ!」
と一つだけ決めること自体が難しくなっているんですよね。
自動車で考えれば分かりやすいかもしれません。
燃費が良い車。
速い車。
荷物がたくさん積める車。
乗り心地が良い車。
全部を同じ物差しで順位付けするのは難しい。
AIもそれに近い段階へ入ってきたのではないでしょうか。
ただ、簡単には乗り換えられない
ここでAIサービス特有の問題が出てきます。
私の場合、ChatGPTを使い始めて約1年半。
これまでかなりの量の会話をしています。
私がどんな仕事をしているのか。
どんな文章を書くのか。
ブログを書く時にどの程度まで原文を残してほしいのか。
どういう提案をすると私が「それいいね」と言うのか。
逆に、どういう回答をすると「そうじゃない」となるのか。
そういったものが少しずつ蓄積されています。
毎回、
「私はこういう人間で、仕事はこれで、ブログではこういう文章を書いていて……」
と最初から説明する必要がない。
これって、実はかなり大きな価値だと思うんです。
だから、
「Claudeの方がこの評価では上だった!」
というだけで、今日から全部Claudeに変更するというほど簡単な話でもありません。
AIにも「乗り換えコスト」がある
これって税理士や会計士、保険会社などにも似ています。
一度付き合い始めると、これまでの資料や履歴があります。
こちらの事情も理解してくれています。
多少条件の良いところが出てきたとしても、
「全部説明し直すの面倒だな……」
となって、なかなか変更しません。
昔の携帯電話会社もそうでした。
今ほど番号をそのまま簡単に乗り換えられる環境ではなかった頃は、
「長年使っているから」
という理由そのものが、同じキャリアを使い続ける理由になっていました。
AIにも、これと似た現象が起き始めている気がします。
そしてAIの場合、その乗り換えコストは料金だけではありません。
「自分のことをどれだけ理解しているか」
という部分まで含まれます。
長く使えば使うほど便利になる一方、長く使えば使うほど他へ移りにくくなる。
AIサービスも、なかなか強烈な「囲い込み型サービス」になってきたなと思います。
だからこそ、時々ほかを見る必要がある
だからといって、
「じゃあChatGPTから乗り換えよう!」
というのが今回の結論ではありません。
今のところ私自身、そこまで考えてはいません。
むしろ今まで蓄積してきたものを考えれば、メインはそのままでいいと思っています。
ただし、
「他のAIを見なくてもいい」という段階ではなくなった。
これは感じています。
Claudeに同じ文章を渡したらどう直すのか。
Geminiに仕事の相談をしたらどんな答えになるのか。
Grokならどんな情報の拾い方をするのか。
同じ質問を複数のAIへ投げてみるだけでも、それぞれの特徴が見えてくるでしょう。
そして、ある用途については
「これ、ChatGPTよりこっちの方が使いやすいな」
となる可能性もあります。
そうなれば全部を乗り換える必要もありません。
ブログはA。
仕事はB。
検索はC。
画像はD。
そんな使い分けでもいいわけです。
むしろAIがこれだけ増えてきた以上、将来的には「一つのAIを選ぶ」という考え方そのものが古くなる可能性もあります。
「AIを選ぶ能力」も必要になってくる
これまでAIを使う能力というと、
「どういう質問をするか」
いわゆるプロンプトの作り方が重要だと言われてきました。
しかしこれからは、それだけではないのかもしれません。
「この仕事なら、どのAIに頼むか」
という選択そのものもAIを使う能力になっていく気がします。
去年一番優秀だったサービスが、来年も一番とは限りません。
半年どころか数か月で新しいモデルが登場し、評価が入れ替わってしまう世界です。
だからこそ、一つのサービスに慣れ切ってしまうことにも多少のリスクがあります。
私はこれまでChatGPTへかなりの時間を使ってきました。
これからも当面はメインとして使うと思います。
ただ、
「ChatGPTを使っているからChatGPTを使い続ける」
だけにはならないようにしたい。
これから何年、何十年とAIを仕事や生活のパートナーとして使っていくのであれば、時々ほかのサービスも触ってみる。
現在使っているものが、本当に今の自分にとって一番使いやすいのか確認してみる。
「今が変え時!」ではありません。
でも、
「他のAIにも目を向けて、自分に合うものを探しておく時期」
には入ってきたのではないでしょうか。
そして何より面白いのが――。
ここまで偉そうに
「ChatGPT以外も見た方がいいんじゃない?」
と書いてきたこの文章。
最後はいつものようにChatGPTへ放り込んで、文章を校正してもらい、足りないところを加筆してもらって完成させています。
さて、ChatGPTは自分のライバルについて書かれた文章をどう編集するのでしょう。
Claudeを悪く書いて、自分だけ持ち上げてきたりして……。
もしそんな文章になって返ってきたら。
その時こそ、本当に「変え時」なのかもしれませんね。
あとがき
AIに編集してもらった後の返事にはこんな文章が来ました。
『かなり面白いテーマです。しかも最後の「他社を蹴落とすような編集をしていたら変え時」というオチが効いているので、そこは残しました。』
若干言い回しが、「それでもChat-GPTがいいでしょ?」と言いたそうに編集してきたようにも感じましたし、ちょっと他社を持ち上げるように書いた原文が、並列ですよと修正されているようにも思います。
それでもこの編集程度ならOKでしょうと判断してこの記事になりました。
他の物ももう少し使ってみたら面白い比較構成が出来たのかもしれませんね。