今朝ニュースを見ていると、熊本地震の被災地へ給水支援などを行う自治体職員の「出陣式」のような様子が放送されていました。
震災が起きると、真っ先に問題になるのが水や電気、トイレなどの生活インフラです。特に今回は真夏の酷暑の中での震災。体温を超えるような危険な暑さの中では、水は飲み水としてだけではなく、身体を冷やしたり衛生を保ったりするためにも欠かせません。
一日でも、一時間でも、一分でも早く支援が届いてほしい。被災地の方なら誰もがそう願っていると思います。
ニュースでは送り出す側から、
「被災して困っている方へ一分一秒でも早く安心を届けられるよう活動してください」
そして派遣される職員さんは、
「被災者に寄り添い、少しでも力になれるよう頑張ってきます」
といった決意を述べられていました。
もちろん、このような壮行式には意味があるのでしょう。
送り出す側が感謝の気持ちを伝える場にもなりますし、派遣される職員さんにとっても「代表として行く」という責任感や使命感が高まる効果はあるのだと思います。
ただ、私が少し気になったのは、その場に報道メディアが来て撮影し、ニュースとして流されていることでした。
報道機関も常に役所で待機しているわけではありません。事前に連絡を受けて撮影に来ているのでしょう。
もちろん、市民へ支援状況を伝えるという役割もあるとは思います。
ですが、この映像を見た人が「○○市役所も支援しているから、自分も応援しよう」と行動につながるケースは、そこまで多くはないような気もします。
むしろ、
「うちもちゃんと支援していますよ」
という自治体側のアピールの意味合いが強く見えてしまったんです。
もし本当に「一分一秒でも早く」という思いを最優先にするのであれば、
「準備できた!すぐ出発!頑張ってきて!」
これだけでも十分ではないでしょうか。
派遣される職員さんは先に出発し、残る職員が移動中に宿泊先や活動場所、引き継ぎなどの連絡調整を行う。
そんな役割分担でも十分対応できそうな気がします。
建設業でも似たような場面があります。
現場で大きなトラブルが起きた時は、とにかく担当者が現場へ向かいます。その間に会社へ残った人が電話で状況を確認し、職人や材料の手配、関係者との調整を進めます。
動く人はすぐ動く。
残る人が後方支援を行う。
この分担が一番早く問題を解決できる方法だからです。
震災対応は建設現場とは比べものにならないほど大変な仕事ですが、「初動の速さが重要」という点は共通しているのではないでしょうか。
もちろん、壮行式を否定したいわけではありません。
職員さんの士気を高めたり、市民へ活動を知らせたりする意味もあるでしょう。
ただ、それ以上に「まずは一秒でも早く現地へ向かう」という姿勢が見える方が、被災地の方にとっては何より心強いのではないかと感じました。
そして、私自身は現地へ行って支援活動をすることはできません。
だからこそ募金をしたり、普段通り仕事をして経済を回したり、自分にできる形で支えるしかありません。
一人ひとりができることは小さいかもしれませんが、その積み重ねが巡り巡って被災地の復旧や復興につながるはずです。
支援に向かわれる皆さんには、熱中症にも十分気を付けながら、安全第一で活動していただきたいですね。そして私も、自分の持ち場でしっかり働いて、日本全体を支える一人でありたいと思います。