「NHKをぶっ潰す」
「受信料は払いません」
「NHKなんて見ないから必要ない」
ここ数年、NHKに対してこんな厳しい声を耳にする機会は本当に多くありました。
受信料制度への不満や、民放やインターネット配信が充実したことで、「もうNHKはいらないのでは?」という意見も珍しくありませんでした。
そんな空気が、今回のサッカーワールドカップをきっかけに少し変わってきたように感じています。
日本代表の試合では本田圭佑さんの解説が大きな話題となり、日本代表が敗退した後も、NHKでは注目カードを中心に数多くの試合が放送されています。
SNSを見ていても、
「この試合はNHKでやるの?」
「放送してくれて助かる」
「このカードまで見られるんだ」
といった、放送予定を歓迎する声が目立っています。
以前であれば、ワールドカップの放映権購入についても、
「そんなことに受信料を使うな」
「ニュースをもっと充実させてほしい」
という批判を目にすることも少なくありませんでした。
ところが今回は、それとは逆に「見られて良かった」「ありがとう」といった肯定的な意見の方が圧倒的に多い印象があります。
もちろん、日本代表が過去最高クラスの盛り上がりを見せたことも大きな理由でしょう。
さらに、大会が進んだ現在でも、メッシ、エムバペ、ハーランド、ケインといった世界的スター選手による得点王争いや、決勝トーナメントの好カードなどはニュースでも比較的長い時間を使って取り上げられています。
日本代表が敗退した後でも、多くの人が世界最高峰のサッカーに興味を持ち続けていることがよく分かります。
ワールドカップのたびにサッカー人気は高まりますが、今回は例年以上にその熱が長く続いているようにも感じます。
せっかくこれだけ多くの人がサッカーへ関心を持っているのであれば、本来はその流れをJリーグにもつなげていければ理想的でしょう。
一方で、ワールドカップという世界最高レベルの試合を見続けた後では、そのまま海外リーグへ興味が移る人も少なくないかもしれません。
実際、私自身もDAZNに加入したこともあり、時間があればプレミアリーグやセリエAなど海外リーグの試合も見てみようと思っています。
とはいえ、NHKにもまだできることはあるはずです。
海外リーグの放送は権利の関係もあって簡単ではないでしょうが、Jリーグや天皇杯、年代別代表戦など、日本サッカーに触れる機会をもう少し増やしても面白いのではないでしょうか。
これまで厳しい批判を受けることが多かったNHKですが、今回のワールドカップでは「放送してくれてありがとう」という声が確実に増えているように感じます。
もちろん、ワールドカップという特別なイベントだからこその盛り上がりという面もあります。
それでも、一度良い印象を持ってもらえた今だからこそ、その期待に応えられる番組づくりやスポーツ中継を続けられるかどうかが重要になってきそうです。
ワールドカップをきっかけに生まれたこの追い風を、一時的なものではなく、NHKそのものの評価につなげていけるのか。
今後の取り組みに少し期待しながら見守っていきたいと思います。