なんだかここ1年の長期金利の上昇が止まらないのが、とっても不安というか怖く感じています。
高市政権発足時と比べると、新規10年物国債の利回りは1%近く上昇しました。
日銀も利上げの方向性を示していますし、金利が上がっていくこと自体は不思議な話ではありません。むしろ長く続き過ぎた超低金利の時代が終わりつつあります。
ただ、私たち現役世代にとっては「金利がある世界」をほとんど経験していません。
私が子供の頃、親がよく「お金が無い」と言っていました。
しかし実際には定期預金にお金を入れていて、解約すると損をするから使わなかっただけだったようです。
当時は定期預金でもかなりの高金利だった時代。10年預けると元本が大きく増えるような商品も珍しくなかったと聞きます。
今では考えられない世界ですよね。
アメリカでは現在でも4~5%台の金利が当たり前ですし、日本も少しずつそちらの方向へ近付いているように見えます。
金利差が縮まれば円高方向へ進む可能性もありますが、アメリカ側も高金利を維持しているため、なかなか円安が止まりません。
投資をしている人からすると、国債の利回り上昇は魅力的に見える部分もあります。
リスクを取らずに一定の利回りが確保できるのであれば、将来的には選択肢の一つになるでしょう。
しかし私が本当に気になっているのは投資の話ではありません。
建設業への影響です。
長期金利が上がれば、住宅ローン金利も上がります。
例えば同じ4000万円の住宅を購入するとしても、金利が1%違うだけで総返済額は数百万円単位で変わってきます。
するとどうなるでしょうか。
これまでギリギリ購入できていた人が住宅購入を諦める。
予算を下げる。
新築ではなく中古住宅を選ぶ。
賃貸を継続する。
こういった動きが増えてくる可能性があります。
つまり新築住宅の需要そのものが減少するリスクがあるわけです。
しかも現在は住宅価格そのものも上昇しています。
木材、鉄、塩ビ製品、断熱材、接着剤など、様々な建築資材が値上がりしています。
最近では糊や塗料の供給不安まで発生しています。
住宅価格が上がり、住宅ローン金利も上がる。
購入者から見れば二重の負担です。
建設業界としては非常に厳しい環境になっていく可能性があります。
もちろん住宅需要がゼロになることはありません。
人口が減っても建物は老朽化しますし、リフォームや修繕需要もあります。
空き家対策や中古住宅の再生など、新たな市場も生まれるでしょう。
ただ、高度経済成長期やバブル時代のように「作れば売れる」という世界ではなくなっています。
当時は人口増加という強力な追い風がありました。
多少金利が高くても給料が上がり、人口も増え、経済も成長していました。
しかし現在はどうでしょう。
人口は減少局面。
実質賃金は伸び悩み。
世界経済の成長に日本だけ取り残されているようにも見えます。
そんな中で金利だけが上がっていく。
私たちが経験したことのない時代が始まろうとしているのかもしれません。
もちろん悲観ばかりしていても仕方ありません。
建設業もこれまで何度も環境変化を乗り越えてきました。
しかし、これから数年間は住宅市場にとって大きな転換点になる可能性があります。
だからこそ今のうちから市場の変化を注視し、自分自身も会社も変化に対応できる準備を進めておく必要があるのでしょう。
先行きを考えるとかなり恐怖感のある時代に進んでいく予測が出来るので、正直めちゃくちゃ怖いですね。