小泉農水大臣が「コメの転売に対して厳しく対応する」と発言されました。
確かに最近の物価高の中、生活必需品であるコメの高騰は家計に大きな影響を与えています。
対策として転売規制が必要という考えには一理あるかもしれません。
しかし、そもそも「どこまでが転売なのか?」という線引きが曖昧なまま話が進んでいる気がしてなりません。
たとえばコメの流通。
農家 → JA等 → 問屋 → 小売店 → 消費者
この流れで、各段階で「仕入れて販売」が繰り返されています。
私たちの業種(内装仕上げ工事)でも、
製造工場 → メーカー → 問屋 → 工事店
と商品が移動します。これもすべて「仕入れて販売」です。
では、
小売店から仕入れたらNG?
この線引きは、なにを基準にするのでしょうか。
普通に転売と言われている物は「販売小売店から仕入れ」「需要のある所に販売」ということでどちらも同じと言えば同じ。違いといえば問屋さんなどから仕入れるわけでは無く、小売店などから仕入れるところが違いかもしれません。
となれば、コメ農家から直接仕入れれば転売ではない?JAなどの集荷業者から仕入れれば転売ではない?問屋さんから仕入れれば転売ではない?どの段階で仕入れても転売と言えば転売ですし、普段仕事しているうえでも転売です。
まぁ内装仕上げ工事に限った話でいえば、商品を仕入れて「現場で加工」して完成商品となるものですので、単純に転売とも言えないものにはなりますけどね。
古物商や中古品販売も「転売」です。
ニンテンドースイッチ2をメルカリで売れば「転売ヤー」と言われがちですが、
ブランドバッグや高級腕時計の中古取引は「プレミア価格での流通」として許容されてきました。
この違いって、いつから、どこで線が引かれたのでしょう?
「新しい商品や食品はNG」「高級品や嗜好品はOK」…それって結構恣意的ですよね。
「人気がある商品は売り主側が高くすればいい」というのは有ると思います。それを上回る人気が出るのであれば中古品であっても高くなって然るべきです。
結局、価格が安すぎるから「転売」が起きるのではないでしょうか?
需要が供給を上回っていれば、正規流通でも価格は上がるのが自然です。
本来であれば、需要と供給で自然と価格が調整されるのが市場原理。
政府が価格をコントロールすればするほど、歪みが生じ、そこに「抜け道=転売」が発生します。
本当に規制すべきは「生活困窮者を苦しめる買い占め行為」であって、
全ての転売を「悪」と決めつけてしまうと、通常の商取引にすら影響が出かねません。
価格に正当性があり、需給バランスに見合った取引であれば、それは経済活動として健全なもの。
“転売”という言葉に過剰に反応するのではなく、「何が本質的に問題なのか」を見極めたいところです。