小泉農水相の主導で、備蓄米の放出や卸業者の利益構造に対する見直しが進められています。
この動きを受けて、長らく高騰していたコメ価格にも、ようやくわずかながら下落の兆しが見えてきました。
最近では、これまで店頭から姿を消していたコメが再び棚に並び始めたという報道も出ています。
しかし、そうした表向きの流通回復の裏側で、見過ごせない深刻な問題が発生していることをご存じでしょうか?
実は今、地方では「コメ泥棒」が増えている
あまり大々的に報じられることはありませんが、私の住む田舎では最近、納屋からコメが盗まれる事件が頻発しています。
農家の多い地域では、収穫したお米を「米保存用冷蔵庫」で保管している家庭が少なからず存在します。
中には500kg以上のコメを保管している家もありますが、田舎特有の「鍵をかけない習慣」が裏目に出て、無防備な納屋が狙われているのです。
もちろん都会のように防犯カメラが整備されているわけでもなく、車のドライブレコーダーに映ることも稀。
そんな監視の甘い環境が、犯人たちにとって“狙いやすい地域”になってしまっている現状があります。
被害の実態と「軽トラ盗難」のリアル
実際に耳にした例でいえば、30kg袋で10袋=約300kg程度の盗難があったという話が何件もあります。
軽トラに積み込んで短時間で逃げるには、ちょうど扱いやすい量なのかもしれません。
最近では、政府放出の古古古米(3年以上古い備蓄米)が1kgあたり300円台で販売されています。
仮に盗まれた米が昨年の新米であれば、さらに価値が高くなります。
しかもそれが**「仕入れゼロ(=犯罪)」で300kgとなると、市場価格に換算しておよそ10万円前後**にもなる計算です。
そして、そのコメを卸業者のルートに紛れさせてしまえば、正規品との見分けはほぼ不可能。
結果として市場全体の流通量が上振れし、価格下落にも繋がっている可能性も考えられます。
価格が下がっても、盗難は終わらない
確かに、以前よりコメ価格は落ち着きを見せ始めています。
しかし、現在の価格帯ではまだまだ“盗んだ方が得”と考える人間が多いのが実情です。
「ニュースでコメが高騰している」と報じられていた頃よりはマシになってきましたが、
それでも防犯意識が低い農村部では、盗難リスクが依然として高い状態が続いています。
報道されないからこそ、広めていきたい
こうした盗難の実態について、テレビやネットメディアでの報道は非常に限られています。
「田舎の小さな事件」として扱われがちですが、当事者にとっては死活問題です。
もっと大きく取り上げられ、自宅で保管している農家さんに向けた注意喚起が行われるべきです。
報道の力が必要ですし、地方こそ防犯のアップデートが求められていると感じます。
平穏な日常が戻る日は来るのか?
コメ価格の安定化に向けた施策が少しずつ成果を出しつつある一方で、
地域の安全やモラル面はまだまだ“取り残されている”ようにも思えます。
平穏な日常が戻ってくるには、ただ価格が下がるだけでは不十分です。
流通、治安、そして人の良識——それらすべてが整ってこそ、本当の意味での回復ではないでしょうか。