ネット上との比較で値引き交渉されるの辛い。

selective focus photo of stacked coins

現場段取りに一定の目途が立ち、待ちに待ってもらっていた見積りを一気に処理し始めました。

洗面・トイレの改修といった小工事から、新築住宅・1建丸ごとリフォームといった中規模工事、老健施設やマンション・ビルなどの大規模工事などよく溜めたな・よく待ってくれたなというような案件がいっぱい。

その中で困るのが小規模・中規模の工事で普段から継続的に仕事をしていない会社や個人宅の場合で起こります。

見積りを見て「もっと安くなりませんか?」なんて聞かれるのは普通にある事なのでそれくらいならいいのですが、『ネットでこの商品見ると○○円でしたし、職人さんの施工費も○○円って書いてあったんで、○○円くらいで出来るんじゃないんですか?』みたいな【商品や工事費の原価】を調べ上げて詰めてくる方がいらっしゃいます。

更に困るのが、内装材メーカーのほとんどがカタログに「㎡」の単価まで記載しています。㎡数というのは小学校算数さえ出来れば自身で測って計算することが可能です。

「うちのトイレ(1.7m+0.8m)×高さ2.4mー入口が0.7m×2.1mなんで10.53㎡ですよね?」って・・・そんな時に限って柄物で選ばれたりしていてそんなことも無視。施工するにあたってもピッタリピッタリ切って貼る事も出来ないので材料の切りしろとしてのロスも見ますのでもっと多くなります。建物も100%真っすぐでもないので入隅をカットすると更にロスが出ます。

ネットで載っている商品の単価に、メーカーが記載している寸法と㎡単価を比率で掛けて、ネットで売っている商品にそれを対照するという困った方もいます。

さらには施工費に関してもネットで載っているような住宅1軒まるごとの施工費を持ってきて、先程のような「10.53㎡ですから、単価○○円を掛けたら高すぎませんか?」みたいに言われます。

職人さんの施工単価には、糊付け機の機械代(日割りしたら少額ではありますが)・糊代・パテ代・その他の道具代・現場までの交通費・細かく見ると車両代や維持管理費もすべて含んだものが施工費となります。工事規模が大きめなので施工単価という形での価格設定となっていますが、少量工事に単価を当てはめると最低賃金すら下回ってしまうくらいの金額になってしまう事があります。

このような事態になっては「職人」という職種の人は絶滅してしまう為、これまで書いたような事を考慮した価格設定をしたりします。

さらにさらに。最近はどこでも普通となりましたが「見積り無料」というのがありますが、仕事を受注できなければ0となりますが、受注した場合にはその裏に見積りに行く為の人員の人件費・交通費などがありますし、材料の必要数の採寸・見積書の作成・提出・説明・受注の契約・集金・アフターメンテナンスなどの費用も必要で、一つの工事をするにおいても細かく積み重ねるとかなりの金額になるという事になります。

ボランティアではなく事業として仕事をしている以上、会社に利益を出す事が必要になります。自身の給料も出なくなってしまいますからね。

職人さんも個人で行う事業という事で個人事業主となっている人が多くいます。それぞれがきちんと利益を出せないと事業が成り立ちません。

ネットで商品を売っている人も事業ではありますが、交通費も無ければ採寸もする必要がありません。見積りも数量が入力されたものを機械的に出力するだけなので人為的なものはネット商店の構築費くらいのもんです。アフターも無ければ施工に対する責任もありません。それらを考えるとネットでは「売るだけ」で済むことになります。製品クレームがあればメーカーに回しますしね。

ネットに載っている工賃というのも、状況・数量・工期・場所など様々な要因を考慮したものではなく、自身の現状・実績などをそのまま記載したもの。場合によっては古いものも出てくるので、それらを見せられても困ります。

これらのすべての要因を考慮した上で見積りをしているので、安易に「ネットで○○円」みたいなツッコミをするのは控えていただきたいですね。説明はしていますが、説明するのもタダじゃないんですよ。実際お断りした事もありますしね。

参考にするくらいならいいですが、文句あるならネットに工事してもらってください💦

投稿者: クロス

約20年のインテリア(内装工事)の実績から、住宅購入者のお悩み解決できたらいいなと思いサイトを立ち上げました。 これから住宅を購入検討されてる方へのアドバイスや、賃貸物件でのお役立ち情報も出せたらいいなと思っています。最近プライベートな記事も多いですが

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