これまで660回投稿してきた中で、コメントやいいね!は沢山いただきましたが、「こういう時はどうなんでしょう?」といったような形の問い合わせというのはこれまでありませんでした。
この度めでたく問い合わせいただきましたので、その内容などを答えると共に記事にしてみようと思いました。
問い合わせ内容は要約すると「これまでに発売されている壁紙の【真の製造元】を知る方法がありませんか?」という事です。ちょっと途中を端折っているので中身が違ったらごめんなさい。
普段家を買われたり、壁紙の貼り替えをされる方が見られることがあるのが「サンゲツ・リリカラ・シンコール」などの壁紙のカタログだと思います。
これらの商品は【商社】であるメーカーが、各製造元と交渉の上まとめて売るという形でカタログになっています。
では、ホントの製造元ってどこ?調べ方無いの?というお問い合わせと解釈しました。そしてその問い合わせの答えとして下記の防炎認定を調べる為の壁紙品質情報を調べるサイトをご紹介しました。
このサイト。今年6月にハッキングにあったそうで、本来は全商品の情報を調べることができるのですが、復旧が間に合っておらず、一時的に簡易版という事で今使うものくらいは調べることが出来るようになっているそうです。
試しに「サンゲツ SP9701」を調べてみましょう。
カタログの発行元から掲載カタログの種類・防火の認定情報・JIS認定取得者などの表記があります。
今回のSP9701ですと・・・クレアネイト株式会社と記載があります。このブログをずっと見て頂いている方は聞き覚えがあるかもしれませんが、以前サンゲツの製品を製造しているウェーブロックインテリアが火災の後に子会社として吸収され変更した社名がクレアネイト株式会社でした。
という事は、【製造元・クレアネイト】【販売元・サンゲツ】という事になります。
他メーカー・他商品も調べてみれば分かるのですが、「東武化学・扶桑合成・凸版印刷・サンロック工業・アキレス・竹野・スリーエイ・DNP生活空間・オカモト・ダイニック・富士工業・ロンシール工業」など山ほど会社名が出てきます。
全部調べるには時間も足りないし、私自身はあまり意味が無いのでこれくらいにしますが、製造元と販売元が違うというのは良くあること。
例えばカップラーメンで、セブンイレブン限定で販売されている「蒙古タンメン中本」。この商品の製造元は日清食品となっています。カップヌードルでかなりのシェアを誇る日清食品では、セブンイレブン限定にする必要はないのでしょうけれど契約など諸々の事情で限定商品として出しています。
同じようにサンゲツ限定で〇〇の商品入れますね!という形で集まった商品を一つのカタログとしてまとめたものが【商社】(一般にはメーカーと呼ばれている会社)が出しているカタログになります。
高額な商品になれば、商品の周知さえ出来ていれば商社抜きでもやっていけるのでしょうけれど、内装仕上げ材というのは比較的安価と言われる分類になります。それぞれが商品製造から周知・販売などの対応するというには費用対効果が見込めない商品群になるのでしょう。商社が取りまとめることによってコストを抑えての周知が可能になっているようですね。
しかしクレーム案件が発生した際には商社は製造元へとクレームを入れる為対応が非常に遅くなる場面が多いです。
以前私のところで発生した壁紙材料の不具合の時にも製造元を連れてこないと判断できないと言われたこともあります。実際に入居されるお客様には関係の無い話の為、早期に対応したかったのですが製造元の到着を待つためにお客様へ大変ご迷惑をお掛けした記憶があります。
内装材に限らず、様々なものを見ていると意外とこういうものは多いですよ。パッケージの裏面にある成分表示だけでなく製造元や販売元にも目を向けてみると新しいものが見えてくるかもしれません。
今回の問い合わせのように、一般には公開されていない情報というものもありますが、いろいろな方向から見るとヒントが隠されているかもしれません。今回は防火に対する情報のところに隠れていましたね。
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