建設業のダイナミックプライシング

YouTubeを見ていると、鉄道会社がダイナミックプライシング導入して混雑時間帯の価格とそれ以外の時間で価格を変えるという定期の料金システムを始めるということを言われていました。

みんなに需要がある時間帯の料金と、閑散とする時間に料金の差別化するというのは経済的には理にかなっているなと思いますが、通勤時間の変更が出来ない人には厳しいかな?でも定期代は会社が払うしな?と思いましたし、通学時間を変更できない学生には今回の料金は適用しないということだったのでいいかもしれませんね。

電気料金にしても企業の電力需要が無くなりロスが大きくなる分深夜料金として安くしたりと時間帯で別料金設定してあったりしますしインフラ業でも今後増えるかもしれませんね。

さて、建設業(特に今回は内装仕上げ工事に限定しますが)では【ダイナミックプライシング】が採用されている事はないかな?と考えると、意外とある事だな~と思いました。

今のような年度末時期になりますと、職人さんが絶対的に足らなくなります。

というのも既存の賃貸物件を中心に卒業や転勤に合わせて退去後の壁紙の貼り替え工事がたくさんあります。

新築アパートでは転勤・入学などライフスタイルの変わるタイミングで新築入居希望が多くなる為3月中旬以降には入居できるように完成を急ぎます。

もちろん普段通りの新築住宅やリフォーム工事もあります。

賃貸物件に関しては各職人さん個人的に不動産屋と工事をしていることが多いのでそういった職人さんが居なくなりますし、普段の新築などは普段からやってる職人さんが行きます。

そうなると賃貸アパートの新築に回る職人さんは普段からの仕事があまりない職人さんが中心になりますが、絶対数が足らないので他の業者にもたくさん依頼が来ます。

そうなると「お金」にものを言わせて人を集めようとする業者が出てきます。私の経験では3倍までは出てきた現場がありますね。そうなるとアパートに人が取られて普段からある仕事の方にも回る人が減るという困った現象は起こります。

一般消費者さんにはこの価格高騰時期があまり知られることはないですし、高騰負担分は企業側が見ていますので実際に支払う金額は変わっていません。(とはいえその価格は最初から販売価格に反映されているのですがね。)特にアパート業者はそこら辺がテキメンで上場している企業の利益率を見ると分かりやすいかもしれませんね。

逆に閑散期になると、普段から決まっている工事費よりも安くていいから仕事させてと言ってくる職人さんが発生します。もちろんこういう事言ってくる職人さんは普段から仕事の質が悪い人の割合が多いのであまり頼むことは無いのですがね。

個人のお客様に対して年度末などの繁忙期に直接依頼される時には、「割高にしないと人の確保が出来ないのでもう少しずらせませんか?」と答えることも多いですし、「手があまりよろしくない人になりますよ」と正直に言うようにしています。

大抵はそういった話をすると待ってもらえますし、どうしても急ぐ方は割高でも納得してもらえます。

このように建設業では時期によって価格差が生まれている【ダイナミックプライシング】がかなり前から行われています。近年ではその価格幅がどんどん酷くなっているイメージがありますね。

これから新築を建てようと思われるのでしたら、建築時期を考慮することでちょっと安くなったり、安くできるように交渉する材料となるかもしれませんね。


投稿者: クロス

約20年のインテリア(内装工事)の実績から、住宅購入者のお悩み解決できたらいいなと思いサイトを立ち上げました。 これから住宅を購入検討されてる方へのアドバイスや、賃貸物件でのお役立ち情報も出せたらいいなと思っています。最近プライベートな記事も多いですが

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