ここ最近転職に関するCMであったり広告であったりが増えたように感じませんか?

なぜ増えているのか?この先どんなことになっていくのかを考えてみようと思いました。
転職サイトへ登録して転職先探しをするという時に求める事といえば、一番に考えるかと思う部分が「給料」の部分でしょう。
給料の多く出せる会社と言えば大手企業になる可能性が高いでしょう。やりがい・働き方が合うといった部分では中小企業の方が合うという方は結構聞きますが、給料では大手企業に敵わないという声はよく聞きます。
そこで出番になってくるのが「転職サイト」です。資金に余裕のある大手企業では転職サイトへ手数料を多く払ってでも、仕事のできる人を集めたいですし集めた人に高い給料を払っても採算が取れる見込みが立ちます。
毎年多くの新卒を採用している大手企業でも離職率は高く、また新卒を育成するまでの期間は長期に渡り、その間は赤字で社員育成をしていることになります。
その点、転職サイトを通じてやってくる転職組の人は実務経験が充分で即戦力が見込めます。
建設業に於いては建築士や施工管理技士のような国家資格が必要な現場を受け持つことの多い大手建設会社で、今まではコッソリ兼務したり、資格を借りたような現場管理が行われていたところに、建設業キャリアアップシステム(CCUS)という職歴や現場の担当履歴が見える・判るシステムの導入によって各現場に専任で現場を持たせないといけなくなり、今までコッソリやっていたことが出来なくなってしまいました。
そうなると有資格者の雇用を増やさざるを得ず、中小企業からブン盗ってでもやっていかないといけないので、転職サイトを通じて採用を増やしているという事があるかと思います。
そうなると中小企業の役割というのは、大手企業の人材育成機関としての役割しか残されなくなっていく方向になっていきそうです。
先程、人材育成にはお金がかかるという話を書きましたが、中小企業を人材育成の場としていくには、下請けに対して安く買い叩くような発注方法では新規の採用をしていく事を難しくし、人材育成もしてもらえなくなる方向になっていると思います。
その為、転職サイトの次の道として発注単価を上げて中小企業を少しでも潤わせ、採用してもらって現場経験を積み重ねてもらって、そこから吸い上げていくシステムに変わってくることが想定されます。
しかし中小企業にを優遇しすぎると逆に大手に行かなくてもここで十分という意識が出てくるので、その前には締め付け部分が入るという繰り返しになるのでしょう。
概ね15年~30年のサイクルでこのような現象があるのかと思います。
今はちょうど大手企業による吸い上げ期になっていると思われ、しばらくするとまた中小企業が仕事しやすい時期が来るのかな?っとは思いますが、そこから問題が出てくるのが日本自体の人口減少問題です。
出生率を見ても人口統計を見ても若年層世代はどんどん減っていく傾向で、特別に人口が増える要素も見当たりません。一部で議論されていた1人産まれたら1000万配る!みたいな政策が取られれば一時は増えるかもしれません。しかしお金の為に産み捨てのような問題が起こる危険もはらんでいる為、そう簡単に実現することも難しいと思います。
そうなると中小企業の存在意義は無くなり、大手企業と個人事業主だけが生き残る時代の方が早く来そうな気がします。
現在の無担保無金利の貸付も終了し、金利の支払いに困窮する中小企業も沢山出てくることが考えられ、大手企業しか残らない時代はすぐそこに来ているように思います。
どのような時代になっても生きていけるように、個々人の能力アップが必要なんだなと感じました。

資格取得や、いろんなことへの知識の増進、他に出来る事の模索など次の時代に備えていきましょう!


