アジア大会もいよいよ大詰め。様々な競技で決勝戦が行われています。
そんなスポーツを見ていて、前々からちょっと気になっていることがあります。
スポーツを見ながら、ず~~~っと文句言ってる人いません?
サッカーなら、
「何でそこでシュート打たんね?」
「前に仕掛けて抜けばいいのに」
「そんなパスじゃダメだろ」
バレーなら、
「そんな緩いサーブ打ってどうするん?」
「センターに打たせろや」
「そんな球も拾えんのか」
野球なら、
「何でど真ん中見逃しとるん?」
「クソボール振るなよ」
「代打にそんなやつ出してどーする?」
みたいな感じ。
一つのプレーに「あ~、今のはもったいない!」くらいなら私も普通に言います。
応援しているチームならなおさらですし、勝ってほしいからこそ「そこ決めてくれよ~!」となることだってあります。
でも、試合開始から終了までず~~~っと文句。
パスしても文句。
シュート外しても文句。
選手交代しても文句。
監督の采配にも文句。
身近にもそういう人がいるので、そんな話をよく聞くんですよね。
そんなに文句言いながら見てて楽しいんかな?
と、私は思ってしまいます。
そもそも見えている世界が違うと思う
私はサッカー経験者ではあります。
ただ、実力的には県大会に出場したくらいのレベル。
文句を言っている人もバレー経験者ではあります。
つまり、どちらも一応は「経験者」。
でもテレビで中継されている選手たちと比較したら、素人に毛が生えたようなもんです。
一方、テレビで中継されるようなレベルの選手はどうでしょう。
プロとしてその競技でお金をもらっている選手だったり、学生時代から全国大会に出場したり、全国トップクラスのチームでプレーしてきたり。
その中からさらに選りすぐられた選手たちが代表として戦っています。
しかも、当然ながら相手も同じです。
こっちがトップレベルなら、向こうもトップレベル。
そんな選手たちが攻撃でも守備でも、一般人が考えつくようなことは当然考えた上で、そのさらに一手、二手先を読みながらプレーしているわけです。
テレビの前で、
「そこ前に行けばいいじゃん!」
と思ったとしても、本人には私たちには見えていない何かが見えているのかもしれません。
前に出ればボールを奪われる。
そこへパスを出せば狙われている。
あえて一度下げることで次のスペースを作る。
相手だって、その選択肢を消そうと考えています。
そう考えたら、テレビの前から見ているほど簡単な話じゃないんですよね。
「なんでそんなミスする?」にも理由がある
もちろん、トップレベルの選手だってミスします。
「なんでそんなパスミスするん?」
「なんでそんなボール取れんの?」
「なんでそこ外すん?」
見ているだけなら簡単に言えます。
でも、その選手に掛かっているプレッシャー自体が私たちには想像できないレベルなんだと思います。
サッカーの日本代表で前田大然選手のプレスを見ていたら分かりやすいですよね。
相手だって当然プロです。
普段なら何でもないようなトラップやパスでも、猛烈な勢いで距離を詰められれば判断する時間は一気になくなります。
その結果、トラップがズレたり、パスコースを間違えたり、ボールを奪われたりする。
テレビで見れば、
「何やってんだよ!」
で終わるプレーでも、実際にはミスした選手が下手なのではなく、ミスをさせた相手が上手かったということもたくさんあるんですよね。
だったら、
「そんなミスするなよ!」
ではなく、
「うわっ、今のプレスすげぇな」
と見た方が、私は面白いと思うんです。
相手の上手さも含めて見た方が楽しくない?
今回のアジア大会もそうでした。
今日のバレーの決勝も、サッカーの決勝も、日本を応援していた私としてはもちろん残念でした。
勝ってほしかったです。
でも、だからといって負けた原因を全部日本側のミスとして見ても仕方がない。
バレーでは、イランがここぞというところで3枚揃えてくるブロックだったり、要所で繰り出すレシーブする側が悩まされるような絶妙なサーブだったり。
上手く自分たちへ流れを引き寄せるような試合をしていたと思います。
サッカーでも、日本がトラップした瞬間などボールを触るタイミングに合わせて上手くプレスを掛けていました。
ゴールシーンも、上手い切り返しから完璧なコースへの強烈なシュート。
あれは「日本は何やってるんだ!」というより、
「いや、今のは上手いわ……」
でいいんじゃないでしょうか。
日本にも決められそうなチャンスはあったように見えました。
ただ、枠から外れていったシュートを見ても、決定的なコースはかなり切られていたように感じました。
シュートを外した日本の選手だけを見るのではなく、そこへ追い込んだ相手の守備を見る。
そういう見方もできると思うんです。
今大会では、日本がオリンピックを見据えたU-21中心のチームで、レギュレーション上はU-23で出場できる大会だったという違いもあります。
それも含めて結果は結果。
でも、負けたからといって全部がダメだったわけでもなければ、相手がたまたま勝ったわけでもありません。
相手にも勝つだけのプレーがあった。
だったら、そこは普通に称賛していいと思うんですよね。
文句を言うより「上手い」を探す
私はスポーツを見る時、
「うわっ!今のウマッ!」
「すげ~ナイスプレー」
「今のは相手が上手かったね」
「そこ読んでたのか~」
「今の駆け引きは相手が一枚上だったかな」
みたいな感じで、自分が応援しているチームだけではなく相手の良いプレーも見る方が好きです。
その方が単純に面白いんですよ。
もちろんスポーツ観戦なんですから、
「そこ決めてくれよ~!」
くらいは言います。
采配について「こっちの選手を使った方が良かったんじゃない?」と考えるのだって観戦の楽しみ方の一つでしょう。
でも、
「あんなのダメだ」
「何やってんだ」
「ヘタクソ~!」
「なんでそんなこともできんの?」
と最初から最後まで文句ばかりになってしまうと、ちょっと違う気がします。
だってテレビの前で「ヘタクソ!」と言っている人が、そこに立ったらもっと何もできませんからね。
私だって無理です。
前田大然選手にあの勢いで走ってこられたら、華麗なパスを出すどころか、
「怖っ!」
で終わります。
監督の采配にずっと文句を言っていても、
「じゃあアンタが監督なら勝てるんか?」
と言われたら、たぶんもっと大敗します。
トップレベルの世界を知らない私たちが、テレビという安全な場所から結果を見た後であれこれ言うのは簡単です。
だからこそ、もう少し選手や監督へのリスペクトがあってもいいんじゃないかなと思います。
文句より称賛が多い方が、みんなで楽しめる
もちろん、スポーツの楽しみ方は人それぞれです。
戦術を細かく分析するのが好きな人もいれば、好きな選手だけを追いかける人もいる。
お酒を飲みながらワイワイ見るのが好きな人もいるでしょう。
批判すること自体が悪いとも思いません。
でも、ずっと文句を言い続ける観戦って、本人だけならともかく、一緒に見ている周りまで疲れてくるんですよね。
せっかくトップレベルの選手たちが本気で戦っているんです。
応援している側が負ければ悔しい。
ミスすれば「あ~!」ともなる。
でもその中で、
「今のプレーは相手が上手かった」
と相手を称賛できるくらいの余裕があった方が、スポーツそのものをもっと楽しめる気がします。
応援するチームの良いところを探す。
相手チームの良いところも探す。
その両方が見えるようになると、一つの試合の中で「すげぇ!」と思える場面は一気に増えるんですよね。
文句を探しながら見るより、上手いプレーを探しながら見る。
私はその方がずっと楽しいです。
皆さんはスポーツを見る時、どんな感じでしょう?
やっぱり応援しているチームには文句も言いたくなるものなのか。
それとも相手も含めて良いプレーを楽しむタイプなのか。
楽しみ方は人それぞれとは思いますけど、せっかく同じ試合を見るなら、周りも含めて楽しく見られる方がいいんじゃないかな~と思います。