アパホテルで住宅のクレームを考える時間

忘年会で街に泊まるのに今回はアパホテルを利用させていただきました。

築年数でいえばコロナ前に建ったイメージなので築7年ってところでしょうか?全体的には綺麗に使われています。しかしやはり自身の携わる業種の部分には目が行っちゃいます。いろいろ見渡してみると気になる部分が。しかもその気になる部分って普通の住宅だったら完全にクレームとしてあげられるようなもの。
厳密にいえばクレームでは無いんですけど、手直しは要望される内容になります。
1分くらいでパッと気になった部分を紹介してみます。

下地からのクロスのヒビ割れ

梁型の中心付近の下地の継ぎ目部分の割れと、玄関部分のドアの下地の継ぎ目部分の割れです。

梁の方は部屋の端から端まで6mくらいの長さがあるので、加重面から真ん中が下がってきての割れなのかな?コンクリートの下地にGLボンドで石膏ボードを貼っているのかな?木下地?軽鉄下地?どうなってるんだろ?と思いながら見てました。

玄関ドアの方は、ドアの開閉のたびにドアクローザーからの負荷が掛かるので常にねじる様な負荷で石膏ボードが離れちゃったんだろうな~という感じ。

いずれのものも、割れたのは建築からそんなに経っていない時期だと思います。

入隅のコーキング切れ

入隅部分のコーキングの切れ。これってほとんどの家で起こりうるものですが、もちろんこういったホテルなどの商業施設でも起こります。

原因としては、下地の収縮・振動・湿度の変化など様々考えられます。

普通の新築住宅でしたら、「2年間の保証」というのが壁紙などに適用される場合が多いです。これらのコーキング切れというのはクロスのクレームではないですが、建設会社としては「結局直すのはクロス屋さんだからクロスのクレームです」という形で上がってきます。

柄がズレてる

実はこれが一番困る問題。

施工不良と言われればそうなりますが、そもそも製品そのものの柄が100%合うようにできていないものもあるというところ。今回の材料でも表面についているブツブツにも違いがありますし、そもそも施工する時は糊が付いた紙なので、重ね切りをしてもわずかなズレは生じやすいです。

1幅の紙の左右の厚みがわずかでも違うということもあり、そこからジョイントが気になるというクレームもありがち。

いずれにしても施工難度も全然変わってくるのに、「クロスの単価は㎡だから」なんて今でも言ってくる元請けはいます。お客さんについてもカタログに㎡で書いてあるから同じなんて解釈する人も居ます。材料のソツも大きいですし、施工難度が上がれば単価も上がるべきなんですけど、それを反映しない形で「同じ単価でやれ」というところに関してはどうにかしていかにゃならんですね。

まとめ

いずれの不具合も今回チェックしたのがホテルとはいえ住宅でもおこるものばかりです。

鉄筋コンクリートや鉄骨・軽鉄などの場合、「金属なんだから収縮なんてない」とか「コンクリートは動かないよね」なんてことを言われることがありますが、そんなことはありません。コンクリートの床がひび割れていたり、暑い日の線路なんて線路が歪むくらい膨張したりもします。もちろん建物であっても多少の収縮はありますが、その「多少」であっても表面に見える壁紙に影響が出ます。

住宅だと「木造」の方が圧倒的に多いので余計にでもこのようなことが起こります。

「絶対に起こらないようにする」という事が不可能な内容と考えると、これらがクレームで上がってくること自体に問題があります。
引き渡し時点ではこれらの問題が起こらないようにチェック手直しした後で引き渡すため、後からあとから出て来るので「なんで?」となるお客さんが多いのも理解も出来ます。

こういったことは「当たり前に起こること」という認識が広がればいいんですけどね~。

ただ、「確実に起こる」とも言えないし「確実に起こらない」という訳でもない。起こることもあるし起こらないかもしれない。場所によっては出るし出ないところもある。といった具合に不確実性と合わせて不安定性もあるので説明も悩ましいですね。

投稿者: クロス

約20年のインテリア(内装工事)の実績から、住宅購入者のお悩み解決できたらいいなと思いサイトを立ち上げました。 これから住宅を購入検討されてる方へのアドバイスや、賃貸物件でのお役立ち情報も出せたらいいなと思っています。最近プライベートな記事も多いですが

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