建設業に携わって20年以上になりますが、長くお付き合いしている元請けさんとの関係にも色々な出来事があります。
昨年末、ある建設会社から「相見積もりを取ったら他社の方が安かった。価格を合わせられるか?」と相談を受けました。
私はその時、こう答えました。
「うちは適正価格で取引していますので、これ以上の値引きはできません。」
その結果、その会社との取引は一旦途切れてしまいました。
安さに飛びついた元請けの末路
業界にいるとよくわかるのですが、材料費も職人さんへの手間賃も、どの会社も大きな差はありません。
違いが出るのは以下のポイントです。
- 施工後のアフター対応
- 工程通りの正確な施工
- 現場をまとめる管理力
- 各社の利益率
つまり「安くできる理由」は、人件費や管理コストを削っていることが多いのです。
今回、その元請けさんが「戻ってきてほしい」と言ってきた理由はこうでした。
- 頼んだ工程通りに施工してくれない
- 引き渡し前の手直し依頼に対応してくれない
まさに、安さを優先した結果の典型例です。
適正価格の意味
私たちが提示する金額は「適正価格」であると自負しています。
それは、職人さんに適正な賃金を支払うためであり、現場で不具合が出た時にきちんと人を回して手直し対応ができる体制を維持するためです。
適正価格を下回る取引は、
- 職人さんが集まらなくなる
- 手直しに行ける人材を確保できなくなる
- 品質を落とさざるを得なくなる
といった悪循環を生みます。
「安かろう悪かろう」の実例は多い
実際、過去にも似たようなケースはありました。
- 「安いから」と乗り換えたら施工品質が極めて低かった
- 最初は安かったが、すぐに追加費用や値上げで結果的に割高になった
- 工期が守られず引き渡しに大きな遅延が出た
こうした声を耳にするたびに、安さの裏側には必ず理由があると改めて実感します。
長く付き合える会社の条件
20年以上お付き合いできたのは、ただ「安いから」ではなく、
- 工程を守る
- 品質を維持する
- 手直しやアフターに対応する
といった「当たり前のことを当たり前にやる」姿勢を続けてきたからだと思います。
しかし、元請けさんにとっては、長年続いているからこそ「当たり前のありがたみ」を忘れてしまったのかもしれません。
まとめ:安さより信頼を選んでほしい
建設業界に限らず、どの業種でも「安いから」と取引先を変える話はあります。
しかし結局のところ、適正価格で誠実に仕事をしている会社が最後に残り、長いお付き合いにつながるのだと思います。
「安かろう」ではダメ。
値段以上の価値を提供できるかどうか。
それを分かってくださる元請けさんと、今後も真っ当な取引を続けていきたいと強く思いました。