ちょうど一年前頃から話題になっていたコメ不足と、それにまつわる価格上昇ですが今回の備蓄米の放出(古古古米と言われるやつ)の結果、それなりに価格が下がっていきそうですね。
これまで物価の変動の影響をほぼ無視したような安定価格でしたので、これまでの抑制されてきた幅を考えれば一気に価格が上げるのも仕方ない事だとは思っていましたが、倍以上になってくると話は別。
なかなかに高すぎると手出しがしにくくなってきますよね。そこを今回の備蓄米で一気に安いコメが市場に出回ることになりそうです。
ですが、この備蓄米って有事の際の食料供給のものなので、このタイミングで有事が発生すると被災地に送るものがそもそも足らなくなる懸念があります。それと政府が価格を調整するような形での放出というのにも疑問があります。
そもそも何次産業であっても、民間の仕事って原則的に「価格は市場で決定する物」というのがあるのです。
一時期、キャベツが「1玉1000円超える~」なんてのも話題になりましたけど、どれだけ困った人たちがいても、価格は市場で決まっていたと思います。サンマが取れないから「1尾1000円」とか言ってた時にも価格は市場が決めていたと思います。
需要があって供給が少ない時は価格が上がるというのは当然ですし、ここ数年は根本的な物価上昇もあり、生産者である農家の使うものすべての価格が上がっています。コメに限っても、毎年使う苗箱もいくつかはローテーションで買い替え必要ですが上がっています。田植え機も高くなっています。予防の農薬も上がっています。散布する為の機械も上がっています。稲刈り機も上がっています。
そもそも人件費が上がっている状況。それぞれの製品を製造する為の人件費が上がっているのでそれだけでも値上げ要因になりますよね。
実際上がっていなかったのは農家さんの賃金のみといった具合。自分たちの食べるコメを作っているというのもあってか、みんなによく食べて欲しいからという共助の精神からか、ただの義務感からか農家の人の犠牲あってこれまでの価格が維持されていた面が強いです。もちろん政治面からの補助もあるので賃上げし辛いのもあるんでしょうけどね。
ですが、いい加減農家さんの賃上げにも反映したいところ。ですので今回の値上りというのは農家さんの賃上げにも意味を成しそうだったと思うんです。
今回の政府による備蓄米放出の影響で、農家の賃上げ傾向に水を差さないかというのが気になるところ。ここで上手く賃上げに反映できないようでしたらますます離農が進み、新規の就労者も増えにくいですね。
さらにさらに。備蓄米放出は構わないんですけど、最初に書いたように「備蓄米というのは有事に備えた貯えである」という部分。今年の秋の収穫の時には備蓄米の量を使った分補填せず今のままというのであれば良いのですが、使った分は補充していこうとするはずなんです。
生産量が昨年と同じであれば今年同様に備蓄米の放出が必要ですし、豊作だったとしても今年使った分を備蓄して結局市場に供給される量がそこまで増えないので、価格は上がったままになるでしょう。
目先の価格を極端に下げることの意義がどのくらいあるのかというのには些か疑問点も残ります。
結局やることが極端過ぎて、選挙対策で良い事した感を出してるのかな~って勘ぐっちゃうんですよね。
それよりも田植え機にも稲刈り機にも輸送にも必要なガソリンの暫定税率廃止の方を極端にやってくれた方が、どの産業にもどの価格にも影響を与えて良いと思うんですけどどうでしょう?建設業にも価格抑制効果ありますよ~。