またしても、信じられない話が飛び込んできました。
政府が国会に提出した年金制度改革法案の中に、「厚生年金の積立金を基礎年金の財源に回す」という衝撃の内容が盛り込まれていたのです。
…はっきり言って、怒りがこみ上げてきます。
私たちが毎月、汗水垂らして働きながら天引きされてきた厚生年金。
これは単に“自分の老後資金”ではなく、半分は企業が負担しているれっきとした「共同出資型」の制度です。
つまり、厚生年金の積立金というのは、現役世代の労働の対価であり、企業の経営努力の結果でもあるのです。
それを、「皆で支え合う基礎年金のために使う」とは、一体どういうことなのでしょうか。
もちろん、基礎年金の財源が厳しいのは理解できます。少子高齢化、非正規雇用の増加、納付率の低迷…。
ですが、「だから厚生年金で補う」というのは筋が違います。
そもそも、厚生年金は基礎年金を補填するために始まった制度ではない。
基礎年金と厚生年金は、あくまで別々に設計された制度であり、それぞれに納付者の責任と権利が存在しています。
「積立金があるからそっちを使おう」という発想は、現役世代と企業の積み上げてきた努力に対する裏切りです。
正直言って、もし本気で基礎年金の財源不足を何とかしたいのなら、法人税を基礎年金に回す仕組みに制度を作り直すべきではないでしょうか?
企業の利益に応じた法人税を基礎年金の原資とすれば、現役世代個人にこれ以上負担を求めることなく、より公平な制度設計が可能になるはずです。
少なくとも、個人と企業が折半で積み上げてきた厚生年金を「都合よく使う」という発想よりは、よほど理にかなっています。
このままでは、現役世代の努力も、企業の健全な雇用活動もすべて吸い上げられてしまう。
そして数年後、また「財源が足りない」となれば、次は何が狙われるのでしょうか。
こんな制度変更、絶対に見過ごしてはいけません。
声を上げなければ、ガソリンの暫定税率のように「本来の目的とは違う」使われ方が当たり前になり、いつの間にかそれが既成事実になってしまいます。
そしてそのツケは、またしても私たち現役世代に回ってくるのです。
今こそ、「制度の筋を通せ」と現役世代と企業が一体となって訴える時です。