内装仕上げの職人さんの寿命

建設現場の職人さんっていろんな職種の職人さんがいます。一人親方として活動している個人事業主の職人さんも多い世界ですが、個人事業主であるが故に一般企業で云うところの定年の年齢を過ぎても現場に出て働いている職人さんも多くいます。

もちろん業界として人材不足、人手不足というのがあるので辞められないというのもあるでしょうし、個人事業主として現役バリバリの時に老後に向けての準備をしていればいいものを、「あるお金をあるだけ使っている」という人も多いので、高齢化してからも収入がしっかり要るので辞められないという人も多いでしょう。

そんな中で、内装仕上げの仕事に携わる職人さんというのは、他の業種と比べてちょっと事情が違いますのでそこら辺を考えていきます。

【内装仕上げ】というのは、一番表面に見えている仕上げ工事になります。下地を作る大工さんがいくら変な事をしても、仕上げ工事にかかる時に下地処理をきちんとしていればある程度見れる仕上りになります。

逆に大工さんがいくら良い仕事をしていても、仕上げに入る職人さんが変な事をすれば結果としては見れない仕上りになってしまいます。

私の手掛ける物件の大半が【注文の戸建住宅】であるので、分譲住宅や賃貸アパートなどに入る職人さんは、そこまで小さい事まで気にされる事は少ないですし、多少失敗していても注文に比べると誤魔化し技が使えたりします。

例えばこの写真。左に映っているテープは巾10mmなのですが、壁紙の天井際が約1mm寸足らずになっています。切り損じなどの場合もありますが、今回の場合は電動の糊付け機で糊を付けて「上端は切らずに突いて貼り始めた」場合だと思われます。

真っすぐ貼れないのであれば突いて貼り始めてはいけません。

この写真では上端の下地が空いていたのでしょうけれど、下地処理も含めて処理が出来ていない。コーキングなどで処置もしていないという事で入り込んでいしまった部分の処理を求められました。小さなことです目立っています。

接写しすぎて映りが悪いですが、コーキングがふにゃふにゃしていることにも、不要な箇所についている事にも指摘されています。これも1mm以下くらいのサイズなのですが階段部の目線になりよく目立ちます。

これらの指摘事項や直しに関しては「金額を多くいただいている工務店の仕事」ですので、賃貸アパートや建売などの場合にはここまでの直しをしない内容もあります。高くないと対応できない内容も含まれています。

しかし、それを施工する職人さんは【金銭を頂いて仕上げ工事を請け負う仕事】をしている以上そこら辺の小さい事にも気が回る仕事が出来ないといけないと思います。

年齢が上がってくるに連れ、こういった小さい事にも「これまで数十年従事してきた仕事への慣れ・これくらいでいいだろうという驕り・体力的に衰えても今まで通りの収入を得たいという欲」といった辺りの感情で仕事が疎かになっていると感じます。

こういった小さい事に気が回らない、目も向かないとなった職人さん。最初のうちは指摘や改善を促していますが、やはり改善の見られない職人さんというのは一定数います。

そうなると【職人さんとしての寿命】という事になってきます。もちろん賃貸アパートなどの、仕事としては安価な作業については継続していく事は可能でしょう。

けれども住宅というところになると入ってもらうと、お客様はもちろんのこと工務店・私たち内装事業者の方にも迷惑になってきます。

下地など見えない部分を施工する職人さんとの違いはこういった部分になります。そういう意味では内装仕上げ工事の職人さんの単価をこれまで以上に上げていきたいという想いは強いんですけど、なかなか受け入れてもらえないのが悩みの種ですね。

「高くてもいい仕事をして欲しい」という職人さんの育成と確保、元請けやお客様への周知・値上げもしていかないといけないですね。


投稿者: クロス

約20年のインテリア(内装工事)の実績から、住宅購入者のお悩み解決できたらいいなと思いサイトを立ち上げました。 これから住宅を購入検討されてる方へのアドバイスや、賃貸物件でのお役立ち情報も出せたらいいなと思っています。最近プライベートな記事も多いですが

コメントを残す

%d