今週の新人教育。入社から約1か月経過ということもあり、原価計算までは出来るようになっていたので、「お客様へ提示する見積りにはきちんと利益を掛けないといかないからね!」という部分に着手しだしました。
いきなり大きい現場でチャレンジしてみるのも分かりづらいかと思い、原価30000円の現場でどれくらいできるか試してみました。
【問1】原価3万円の現場に利益を15%は残したいと思います。
- 3万×1.15=34500円
- 3万÷1.15≒26087円
- 3万÷(100%-15%)≒35295円
15%じゃ分かりにくいかもしれないなと計算しやすそうな【問2】25%でもやってみてもらいました。
- 3万×1.25=37500円
- 3万÷1.25=24000円
- 3万÷(100%-25%)=40000円
今回試しに書いてみた計算式。原価から利益を乗せた販売価格を決める為の計算をしたい訳です。
選択肢「2」は問1・2共に原価より求めた答えが安くなっているので確実に赤字になる計算です。なので選択肢「2」は確実に間違えだと分かります。
原価とは仕入れの総額の意味になりますが、そこは大丈夫ですかね?
選択肢「1」はどうでしょう?
問2の方で見てみましょう。原価が3万円。売り上げが37500円。つまり利益は7500円になります。7500円は37500円の・・・20%?!
そうです。1.25を掛けると20%の利益となってしまうのです。
25%の利益となると、総額の25%が利益、75%が原価としたいわけです。
となると選択肢3の出し方になります。意味も考えてみましょう。
原価:100%ー〇〇%=売り上げ:100%
という比率の式になります。〇〇%の部分は欲しい利益率としましょう。確か中学校の数学でこういった計算をした記憶ありませんか?
今回の問題2では原価は3万円、利益率は25%、求めたいのは販売価格(売上)【X】となります。ですので先程の式に入れみましょう。
3万:100%ー25%=X:100%
という式が出来ました。計算式覚えていますか?外側2つと内側2つの数字を掛けるというのを勉強したと思います。100%ー25%も簡単に75%=75/100に変えて今の計算をすると
3万=(75/100)X
という式になります。ちょっと文章で書いたら分かりにくいので図で書いてみました。

分母に分数があるので分かりにくいので分子・分母共に100を掛けてあげると見やすい分数になります。
300万/75=X
となりました。
計算すると
X=40000
X。つまり販売価格(売り上げ)は40000円となりました。
こういった計算は、始めから欲しい利益額が決まっていれば問題ありませんが、率で考えている場合には計算が必要です。前半の計算のように20%なら1.25掛ける。25%なら1.333掛けるといった方法もあるにはありますが、切り悪く13%にしたいとか32%にしたいとか融通が利く計算方法は今回示した選択肢3の方法になります。
逆に原価・売り上げが決まった時に利益率を出したい場合は
3万:100%ーX%=4万:100%
となりますので、これをまとめていくと
X=1-(3万/4万)=25%
というように利益率を求める事もできます。
小学校での算数、中学校での数学あたりで習った事だけで計算できる問題なのですが、ここで躓いている新人君はあまり理解が出来なかったよう。とりあえず計算式だけ伝授したので電卓叩けば計算自体は出来そう。
これまで親戚の子供たちには【学校で勉強する事のほとんどは生きていく上では必要ないよ】と言ってきたのですが、自分が理解できていたから気にしていなかっただけで【実社会においてもこういった計算などで学校の勉強は必要な場面は多々あるよ】ということに気付きました。
私自身あまり学歴にこだわりも無く、大して勉強もしてこなかったつもりだったのですが、分からない人はホントに分からないんだという事を今回実感しました。
これからの社会においてはほとんどの事はインターネット上に答えがありますし、AIが教えてくれることも沢山ある状態になってきます。
それでもAIが言っていることが本当か精査する頭脳も要りますし、インターネット上にある計算式が理解できる頭も要ります。式を作れる人間になる必要があるということでしょう。
せっかく義務教育として小学校・中学校に通っている事ですし、実社会に出ても必要な事を教育する機関として存在するのが義務教育と感じますので、最低限ここまでは出来るように勉強しておいた方が良いな~という出来事でした。
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