リノベーションは巻き戻し

昨今の物価高から始まった新築離れ、中古住宅需要の増加に伴いリノベーション市場が以前に比べてかなり活気が出ております。

リノベーションは新築工事の工程を巻き戻したように進みます。

どの段階まで巻き戻すかはお客様の予算と希望次第ではありますが、新築と比べて必要な費用を自身で検討出来るというのはメリットでしょう。

器具を交換するくらいでしたら巻き戻しはほぼ無く、リフォームと言ってもいいのか?というくらいの小規模工事になりますし、壁紙の貼り替えくらいまでやって、やっとリフォーム工事と言えるくらいでしょう。

リノベーションという工事になると、壁の間仕切を撤去し新たな間取りへと変更する工事くらいになるという感じですかね。

そんな時に、既存の床はそのまま残したり、一部壁は壁紙の貼り替えだけにしたり、下地から徹底的に直したりと様々ですが、屋根・外壁・内壁など基本的な骨組み以外を全撤去してぱっと見新築?というくらいまでばらすくらいのリノベーションとなると新築とあまり変わらないか、下手すると新築以上に費用が掛かる事があります。

特に古民家レベルになると、耐震に関する補強など通常のリノベーション工事と比べてもプラスアルファの工事があったり、柱の入れ替え・基礎からの修繕なども含まれる場合があり、かなりの高額。下手すると建て替えした方が良かったのでは?という事もあります。

私自身、築80年くらいの空き家となっていた家を既存の間取りのままで良いので住める程度まで直して欲しいと依頼を受けたことがあります。

しかし、萱葺き屋根はほぼ落ちたような状態で、あちらこちらで雨漏り。床板も腐っておりましたので、既存萱葺きを撤去。新たに瓦屋根に変更。痛んでいる柱の取り替えと床のやり替え、畳・襖の取り替え、障子の貼り替え、壁の仕上げを壁紙で見栄えよく。

などという要望をすべて含んで見積りしたところ・・・3000万くらいになりました。仕事の規模感と不測の事態を考えると4000万近くなってしまっていたかもしれません。

もちろん解体した上で、同等規模の新築を建てると4000万を超えるサイズのお宅ではあったのですが、結果としては古民家を使わずに別の家に住むという結論にされ、実際に工事をすることはありませんでした。

リノベーション工事といってもとても高額になることも考えられますし、生活環境と家族構成、理想をバランスよく、不要な出費を抑えながら綺麗な家にしていきたいですね。

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投稿者: クロス

約20年のインテリア(内装工事)の実績から、住宅購入者のお悩み解決できたらいいなと思いサイトを立ち上げました。 これから住宅を購入検討されてる方へのアドバイスや、賃貸物件でのお役立ち情報も出せたらいいなと思っています。最近プライベートな記事も多いですが

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