ここ最近の物価高の影響もあり、政府では賃上げ要請・経団連でも5%程度の賃上げ要請。世界全体で仕事をしているような企業では5%~40%の賃上げなど、様々な賃上げに関するニュースが流れていますし、初任給にしても優秀な人材の海外流出を食い止め日本国内で雇用するために大幅な増額なんてニュースも見かけます。
確かに日本国内の賃金は世界各国と比べて上昇していないですし、その分物価も安い状況が続いています。仕入れ経費とは別の所で商品価格の値上げをしていかないと賃上げに反映されないところですが、現状の物価上昇は仕入れ価格の値上げ分だけの所が多い感じがします。
さてさて、簡単に賃上げに向かうための最重要課題ですが、日本の企業は世界の企業と比べ【従業員を解雇できない】という部分が一番の違いかと思います。
同一労働同一賃金がある為、生産性が低い人は低賃金・高い人は高賃金と出来ればいいですが、1人1人明確に〇〇が違うから賃金が違いますという仕分けすることも難しいので同一賃金として取り扱われます。
本来生産性が低い者を解雇できれば、その分新たな人材を登用でき、生産性が向上すれば同一賃金だったとしても平均して賃上げしていく事が出来(る可能性があり)ます。しかし解雇するまでの工程が非常に大変な為、企業は自主退社してもらうまで我慢して雇用しているケースが多いですし、その割を食っているのは同じ職場で働く従業員となってしまうでしょう。
海外のように簡単に解雇できてしまう制度も安定の意味ではどうなの?って思うところはありますが、解雇できないというのもそれはまた問題なんだなと思います。
仮に解雇規定が無くなって解雇できるような環境が出来たとしても、会社によるとは思いますが、きちんとした貢献が出来ていれば晩年であっても別の役割を与えられたり、引退まで雇ってくれる場合もありますし、解雇されたとしても貢献できるだけのスキルがあれば別の会社に行ったり自身で独立したりと選択肢は十分にあります。
プロ野球選手を見ても、数年1軍でプレーしていなくても〇億円、今後復調の見通しあるの?なんて選手も見ますが、簡単に解雇とはなりません。また減俸にも一応の制限がありますし、ある程度見切りがついたら解雇にもなります。実力世界のプロスポーツ選手でもこれです。
球団に貢献している選手であれば簡単には解雇されずらいということは、一般企業でもちゃんとした貢献が出来ていれば解雇されずらいということはあるかもしれませんね。
とはいえ、その時々で活躍していない過去の栄光で居座る先輩がいると不満に思う後輩がいるのもまた事実。高給取りであればなおさらですね。やはり引退するまでは現役で一線級というのが周囲も自身も一番納得できる形という事になりますね。
いずれの場合においても、雇われて働くという形においては一人ひとりそれぞれが生産性を上げていくようにしていかなければならないという事です。
まぁ大企業であれば、出来ないふりをしながら病気のふりをして医師の診断書さえもらってしまえば、あとはのんびりやってれば安泰という生き方もありますが、精神的にかなり図太くないと厳しいですよね。


