賃貸アパート退去時はちょっとひと手間

ちょうど賃貸住宅の入退去のシーズンです。今日は退去後の壁紙の貼り替え工事の打合せで現地に行ってきました。

一昔前までは退去後の壁紙は全面貼り替えが一般的でしたが、国土交通省から原状回復をめるぐトラブル対応の為のガイドラインが出されてからは、「入居者の使い方によっての損耗は入居者負担、年数によっては経年劣化部分も一部入居者負担、その他は貸主(大家)負担」となるようにされています。

それによって私たち内装工事店への依頼は【入居者の付けた傷や汚れの面の貼り替え】となっていることが大半です。もちろん喫煙されている方の部屋なんかでしたら全面貼り替えになりますけれど、最近は喫煙率の低下や電子タバコの普及により昔のように家中ヤニまみれなんてことはかなり減っています。

そんな【入居者の付けた傷や汚れ】ですが、ちょっとひと手間かければ貼り替えまでしなくてもいいのにな?というお話です。

どちらの写真も荷物を置くためのラックの柱部分であったり、家電などが置いてあった部分で空気が同じところにあたり続けた部分が黒ずんでいます。全部汚れだったんですよね。

現調した時にちょっと拭いてみたら、これ落ちそうでした。

賃貸でしたら「壁紙を拭く」ということはほとんど無いと思います。しかし拭いていれば貼り替えまでしなくて良い場合もあるでしょう。

もし貼り替えしなくても良ければもしかしたら敷金の返還が多くなるかもしれませんしね。

あまり壁紙を拭いた経験が無ければ力加減が分からないと思いますが、ほとんどの壁紙が【身体を洗う時くらいの力加減で拭いても破れない】という事です。心配であれば押入れの中みたいな目につきにくい部分で試してみましょう。

激落ちくんのようなものでも大丈夫ですが、周囲と色落ちの具合が変わってくるのでまずはタオルで試してみた方が良いかと思います。そして一部分だけ拭くのではなく出来るだけ大きな範囲で拭いていく方が良さそうです。入隅~入隅までの1面全体を拭くのがベストです。

いろんなサイトに「退去時の壁紙の貼り替え単価」みたいなものが出ていますが、昨今の値上げの影響を受けて単価があてになりません。併せて【㎡】で表記されているものがありますが、壁紙の材料自体が有効幅92cmの材料を【m】で施工しますし「面」での貼り替えとなるとますますあてになりません。

今回の例でしたら巾2980mm・高さ2290mmでしたので6.9㎡(端数切上げ)となります。しかし必要なのは9.6m(切りしろ込み)となりますので、パッと見だとすごく多目に請求されてる!という気になりそうです。

そして!専門職である壁紙の職人さんを呼ぶ際に「10mだから〇〇円ね」とはならず、最低いくら~みたいに設定されている場合が殆どです。工賃には現場まで来る交通費であったり、日頃使っている道具や機械の購入やメンテナンスに掛かる費用も含まれますので、そんなに安くもならないです。少しの量で不動産屋さんが中抜きしてなくても最低3万は必要と思っておいてもらった方が良いでしょう。

今回のような感じでしたら、ご自身で全体を綺麗に拭いておけば必要無かった費用かもしれません。こんなご時世ですし出来ることを少しでもやっておいて出費の可能性を少しでも下げておくのが効果的かなと思いました。


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投稿者: クロス

約20年のインテリア(内装工事)の実績から、住宅購入者のお悩み解決できたらいいなと思いサイトを立ち上げました。 これから住宅を購入検討されてる方へのアドバイスや、賃貸物件でのお役立ち情報も出せたらいいなと思っています。最近プライベートな記事も多いですが

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